余所者-よそもの-
「はぁ?」
だけどそれは大間違いらしい。
口をぽかん、と開けた潤は、コイツ馬鹿なのかな?なんて顔を向けてきた。
「やっぱな、やっぱな!サンコンから何聞いたんだよ、お前」
「違うんですか?」
「いいか、よく聞け?まず、Z地区と露天街。ここはあくまでシトウの一部だ」
「……。じゃあZ地区と露天街のトップはシトウの紫藤?」
「それも違う。その二つはわざとシトウから切り離してる」
「なんで……ですか?」
「飼い慣らすためだよ。それぞれに縄張りと利権を与えることで、上手く手のひらで転がしてんだ」
わからない、と首を傾げると、潤は胸ポケットからペンを取り出した。
テーブルの上にあった紙ナプキンを広げ、ペン先を滑らせる。
綺麗な手元が、紙の上にひとつの三角形を描き出す。
「何ですか、これ」
「んー。ちょっと待ってな」
頂点に書き込まれたのは、”シトウ”の文字。
そこから左下の角に”露天街”、右下の角には”Z地区”と書き加えた。