余所者-よそもの-

何を考えているかわからないユキと並んで、やがて八賀の居る古民家の前に到着した。
ユキは何のためらいもなく扉を開くと、玄関先で八賀を呼びつける。



今は日が昇ったばかり。早朝も早朝。
こんな朝早くから、怒られないだろうか。


「うぃ~なんじゃあ。こないな朝っぱらから」


前に会ったときと同じ挨拶。
杖をつきながら、奥から出てきた八賀は、こちらを見るなりげんなりしたように顔をしかめた。


「なんじゃ……瑞生か」

「久しぶり、八賀さん」

「なんの用や」

「ちょっと相談事があって」

「ロクなことやあらんやろが」

「そう言わず」


ユキさんは玄関にあった座布団を手にとり、敷いた。


「立ちっぱなしもなんだから、座って」


八賀はユキを睨みつけた。
ユキはいつものように、平然とした顔つきで八賀がこちらと向き合うのを待った。


やがて八賀は、しぶしぶといった様子で座布団の上に胡坐を掻く。

< 227 / 276 >

この作品をシェア

pagetop