余所者-よそもの-
何を考えているかわからないユキと並んで、やがて八賀の居る古民家の前に到着した。
ユキは何のためらいもなく扉を開くと、玄関先で八賀を呼びつける。
今は日が昇ったばかり。早朝も早朝。
こんな朝早くから、怒られないだろうか。
「うぃ~なんじゃあ。こないな朝っぱらから」
前に会ったときと同じ挨拶。
杖をつきながら、奥から出てきた八賀は、こちらを見るなりげんなりしたように顔をしかめた。
「なんじゃ……瑞生か」
「久しぶり、八賀さん」
「なんの用や」
「ちょっと相談事があって」
「ロクなことやあらんやろが」
「そう言わず」
ユキさんは玄関にあった座布団を手にとり、敷いた。
「立ちっぱなしもなんだから、座って」
八賀はユキを睨みつけた。
ユキはいつものように、平然とした顔つきで八賀がこちらと向き合うのを待った。
やがて八賀は、しぶしぶといった様子で座布団の上に胡坐を掻く。