余所者-よそもの-
「んで?用件は」
「ウチのが露天街のヤツとモメた。今、武装派を中心に動いてる」
「で?」
「騒動を止めてくれないか」
ユキがとても端的に用件を話すと、八賀は眉間に皺を寄せて言葉を尖らせる。
「手ぇ出したんは」
「こっち」
「理由は」
「商人が広げていた品の中に、私物が紛れていた」
「帰れ」
ぴしゃりと切り捨てるようにそう言えば、もう取り合うことはない、というようにその場を立とうとする。
「まぁ、少し聞いてよ」
「聞かん。んな馬鹿馬鹿しい。おまんらが規律を破っただけの話やろが。制裁も当然の報いや、ド阿呆が」
そう言っていよいよ立ち上がろうとする八賀に、私は前へ躍り出た。
「お願いします……八賀さん」
「お前か。ド阿呆しでかしたんは」
「わざと叩いたんじゃないんです。掴まれて抵抗したら当たってしまって」
「それ以前の問題じゃあ、ボケェ」
「知り合いの大切なものだったんです。返してってお願いしても返してくれなかったから」
必死になって伝えた。
だけど八賀は聞く耳をもってくれない。
それどころか、より目くじらを立てて怒りだす。