余所者-よそもの-
刺青男の言葉が耳の中で反響していた。
私は、AnBarへと帰っていた。
「おかえりなさい」
「おせーぞ、お前」
ガサガサ、とビニール袋の擦れる音。
「ああん?なんでスクエアも一緒に入ってんだ」
ああ、そうだ。
忘れてた。
まずはスクエアだけを渡して、文句を言われてからジャンプを渡そうと思っていたのに。
二冊同時に渡しちゃ、意味がない。
「はっはーん。さてはお前、どっち買えばいいのかわからなかったんだろ」
「………」
「……なんだよ、お前、気持ち悪いな。どっか痛いのか?」
「ううん。私は大丈夫」
頭の中がうるさい。
さっきの刺青男の言葉が、ずっとずっと繰り返し聞こえてきて、気持ち悪い。
――『大丈夫っすよ。もうこちらが何かしなくても。
……彼、壊れてるんで』