余所者-よそもの-
そうして、私は言われるがまま買い出しへと出た。
無意識に辺りへ注意を払うことは、もうすっかり癖になってしまった。
今日は、来るだろうか。
キョロキョロと周囲を見渡しながら、いつもの恵西に入る。
買い出しを終えて店を出てからも、やっぱりどこか落ち着かない。
どうやら、今日はいないみたいだ。
その代わり、遠くの方で何やら人だかりが見えた。
コンビニの先、たしか昔ながらの煙草屋の前だ。
誰かが喧嘩でもしてるのかな――…
少しだけ胸にざわつきを覚えながらも、私は買った物をAnBarに届けてから、そのままユキの自宅へと向かった。
そう、私には仕事がある。
ユキからもらった重みのあるスマートキーでオートロックを外し、部屋の中に入る。
相変わらずの惨状には、もう驚かない。
さて、と腕まくりをして、前回の段ボールへの仕分け作業の続きに入った。
週3日の家政婦ということは、洗濯機があるし洗濯が出来る。
洋服の量がとにかく異常なので、洗濯機は常に回しっぱなしにしないと追いつかない。
買ってきた洗濯洗剤を入れて、きっと長らく置物になっていた洗濯機のスイッチを入れれば、無事に動いてくれて安心した。
洗濯機が回っている間はとにかく床の服の仕分けをする。
誰がサボりだ。店で働くより遥かにやることが多い。