余所者-よそもの-


「教えて」

「お前は俺に、何を求めてる」

「本当のこと」

「嘘つけよ」


トントン、と灰を弾き落とす音を響かせると、シドは大きな一歩で私に詰め寄った。


「ああ?おい」

煙草の煙を吐き出して、倒れる私を上から見下ろす。


「俺が殺した」

「………」

「そう言ってほしいんだろ?お前は。それとも何だ、不慮の事故とでも言ってやろうか」

「違うっ!!私はホントのことを知りたいだけ」

「言えよ、いいぜ。欲しい方の答えをくれてやる」

「違う……違う違う違う違う」

「今更、人殺しの汚名の一つや二つ、俺にはなんてことねぇんだよ」

「……違うって、言ってるじゃない……ッ!!」


叫ぶように否定した。

するとシドは、私の顎を鋭く鷲掴みにする。

< 266 / 276 >

この作品をシェア

pagetop