余所者-よそもの-
10話:八賀
翌日。
昨日の潤の言葉を反芻しながら目を覚ました。
今日はサンコンに街を案内してもらえるそうだ。
事前情報のおかげで興味が尽きない。
潤の言いようから、シトウの治安はあまり良くないことは間違いない。
それでもここは日本だし?
行ってみればきっと、いろいろなことがわかるはず。
誰も居ないAnBarのキッチンで顔を洗うだけの簡単な身支度をして。
着替えは昨日見つけた新しい上下スウェット。
「おはようございます」
午後、日が落ちるより早くに出勤したサンコン。
私服のままキッチンまで入り、冷蔵庫や棚を軽くチェックして一枚のメモ紙を手に取ると
「さっそく行きましょうか」と促した。
ユキのお古のキャップとブカブカのダウンジャケットを羽織り準備を整えると、サンコンさんは「荷物は?」と尋ねるので、半ば首をかしげながら頷いた。
持てる荷物なんてないしな、と。
「昨日ユキと潤が言っていたと思いますが、八賀さんのところに行きます」
八賀、という名前を聞いてたしかにそんなこと言ってたなって思った。
けど話が私の中で繋がらない。
だから何?と尚も首をかしげる私に、サンコンが足りない説明を改めた。
「潤が話してたでしょう。2階の物は売って金に変えてこいと」
「はい」
「ユキは八賀さんに挨拶をしてこい、とも」
「……はい」
え、それで?
とサンコンの次の言葉を待ったけど、目を点にする私と、同じく目を点にしているサンコン。
このままじゃ埒が明かない。
もう諦めた。
私は2階に行き、昨日見せた時計だけをポケットに詰めて、戻った。
とりあえず売るものを持っていけってことだ。
「準備完了です」
「では行きましょう」
昨日の潤の言葉を反芻しながら目を覚ました。
今日はサンコンに街を案内してもらえるそうだ。
事前情報のおかげで興味が尽きない。
潤の言いようから、シトウの治安はあまり良くないことは間違いない。
それでもここは日本だし?
行ってみればきっと、いろいろなことがわかるはず。
誰も居ないAnBarのキッチンで顔を洗うだけの簡単な身支度をして。
着替えは昨日見つけた新しい上下スウェット。
「おはようございます」
午後、日が落ちるより早くに出勤したサンコン。
私服のままキッチンまで入り、冷蔵庫や棚を軽くチェックして一枚のメモ紙を手に取ると
「さっそく行きましょうか」と促した。
ユキのお古のキャップとブカブカのダウンジャケットを羽織り準備を整えると、サンコンさんは「荷物は?」と尋ねるので、半ば首をかしげながら頷いた。
持てる荷物なんてないしな、と。
「昨日ユキと潤が言っていたと思いますが、八賀さんのところに行きます」
八賀、という名前を聞いてたしかにそんなこと言ってたなって思った。
けど話が私の中で繋がらない。
だから何?と尚も首をかしげる私に、サンコンが足りない説明を改めた。
「潤が話してたでしょう。2階の物は売って金に変えてこいと」
「はい」
「ユキは八賀さんに挨拶をしてこい、とも」
「……はい」
え、それで?
とサンコンの次の言葉を待ったけど、目を点にする私と、同じく目を点にしているサンコン。
このままじゃ埒が明かない。
もう諦めた。
私は2階に行き、昨日見せた時計だけをポケットに詰めて、戻った。
とりあえず売るものを持っていけってことだ。
「準備完了です」
「では行きましょう」