余所者-よそもの-

11話:露天街

私たちは再び歩みを進めると、ようやく大きな通りに出てきた。
AnBarの細い通りとは打って変わって、人通りも随分多く賑わっているように見える。

ずらりと並ぶショップに飲食店、パチンコ店まで。
たった一つ筋を入るだけでこんなにも雰囲気が変わるものかと不思議なくらい騒々しい大通り。


「ここがメインストリートでしょうかね。シトウはこの先東へと延びます」

「ここは街の境なんですか?」

「いえ、地図上の糸冬町は南にも西にも延びますが。皆のいうシトウは大きくこの通りから東向きだと捉えてください」

「えっと?」

ちょっとよく理解ができない。
そう顔に書いてサンコンに訴えると「案内します」と方向を変えて歩き出した。


それは東に延びると言ったシトウとは逆の、西へと向かって。


「カナコさんには日々買い出しをお願いすることになります」

「買い出し?」

「酒類は酒屋が来ますが、フード類は定期的に仕入れに行っています」


これからは仕入れ屋までの道を案内してくれるらしい。

にしても、サンコンの足が早い。
身体が大きくて、歩幅が大きいからだ。

サンコンは普通に歩いているんだろうけど、こちらは駆け足じゃないとついていけない。


「この街で住まうにあたり、最低限知らせておくべきことを知らせておけ、と言われています」


誰に、とは聞かなくてもわかる。
この人が忠実になるのはきっとユキに対してだけだ。

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