余所者-よそもの-
円形に広がる寂れた公園。
ブランコやベンチ、滑り台の遊具が置かれているけどそこに子供の姿はない。
そこに集まるのは見るからに貧しく、一般的な生活という基準を捨てている人間ばかりだった。
――所謂ホームレス。
酒を片手にベンチで囲碁や将棋を打ったり、一人遊具の上で下を向いたまま動かない人や、木陰で寝ている人も居る。
「あれは…駅ですか?」
円形公園の奥には改札口が見えた。
けれど、駅を仕切るコンクリートの壁はポップなカラーのスプレーで所狭しと落書きをされ。
駅前に置かれた大きなコンテナは、もうゴミが溢れて道路にまで雪崩が起きている。
「以前は私鉄が走っていたようですが、いつしか止まらなくなったそうです」
思わず鼻を塞いだ。
さっきからずっとニオイがする。
アンモニアと何かが混ざったような悪臭が、風にのってこちらまで流れてくる。
「進みましょう」
ニオイから逃げるように更に進むと、悪臭はなくなるどころかどんどんと濃くなり、もっと闇へと私を連れていった。