余所者-よそもの-
人通りの多い通りの中央で、私とサンコンは足を同時に止める。

後ろを歩いていた人が背中に衝突して舌打ちをされたけど、そんなことに構う余裕なんてない。

ドタドタと大きな足音。
1人や2人じゃない。

もっと大勢が一斉に走ってきて、それは瞬く間に目と鼻の先。


……やばい、巻き込まれる!

反射的に道の脇に飛び退いたけれど、一瞬遅かった。


「ッてぇなクソ!退けッ!!」

集団の中の一人の肩がぶつかった。
その勢いに軽く吹っ飛ばされる。


「待てオラッ!」
「退け退けッ」
「ぶっ殺してやるッ!」

「イタイデス」


私は尻もちをついた恰好で、ぞろぞろと集団が走っていく様を見送っていた。

何十人いるのだろうか。
男たちは誰かを追いかけているのか、一様に物騒なことを言いながら通り過ぎていったのだけれど。


あれれ、おかしいぞ。
なんか知った声が混じっていた気がする。


「ああん?文句あんのか?」

「肩が当たりました。とても強く」

「んなトコに突っ立ってるてめーが悪いんだろうが」

「ほう…」

「んだてめぇ、ぶっ殺されてーのか?」

「いいえ」

なんでだ。
何人かが足を止めて、サンコンに絡んでいる。

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