恋愛経験ゼロの年下くんが、私の一番になりました
翌朝、いつも通り朝陽に送ってもらった亜佑美が会社へと出勤すると、ちょうど出社してきた界人と鉢合わせる。
「おはよ木葉」
「おはよ北丘くん」
いつものように挨拶を交わしたものの、界人はすぐに亜佑美の様子がおかしいことに気づいた。
「……どうしたんだよ。何か元気なくね?」
「うーん……ちょっとね」
「悩み事?」
「うん、まあ……」
歯切れの悪い返事に界人は眉を寄せる。
「何だよ、もったいぶって。もしかして例の彼氏と何かあったとか?」
「え!? 違うよ!」
思わず声を上げた亜佑美に界人は少し驚きながらもどこか安心したように笑った。
「ふーん? なら何なんだよ?」
「…………」
暫く迷った末に亜佑美は、
「……実はね、今、付き纏いの被害に遭ってて」
「付き纏い? ストーカーってこと?」
「うーん……そうなる、かな」
「マジかよ。心当たりねぇの?」
「うん……」
「それで、何か対策とかしてんの?」
「今は彼の家に住まわせてもらってるの。でも……彼の家も知られちゃって。インターホンを鳴らされたり嫌がらせみたいなこともされてるの」
「はあ?」
そこまで聞いた界人の表情が一気に険しくなる。
「それ、かなりやべぇヤツじゃん。警察には?」
「言ってない。だって、あくまでもインターホンを鳴らされたり、後を付けられたりするくらいで……実害があるわけじゃないもの」
「何かあってからじゃ遅いけど……まあ、そうだよな。その程度じゃ警察もすぐには動いてくれねぇか」
「うん……。何とかして正体を突き止めたいんだけど、なかなかね」
「職場ではどうなんだ? そういう怪しい視線とか感じたことは?」
「そうだね……職場ではないかな」
「ってことは、職場の人間ではなさそうか。元カレとかは?」
「えー……ない、とは思いたい。でも、最近急に始まったことだから元カレって線はないと思うんだよね」
「そっか」
界人は少し考え込むように黙ったあと亜佑美を見る。
「まあ、とにかく気をつけろよ?」
「うん。ありがとう」
そう言って亜佑美は少しだけ笑ったので、一旦は安心したものの界人は気にしていた。
「おはよ木葉」
「おはよ北丘くん」
いつものように挨拶を交わしたものの、界人はすぐに亜佑美の様子がおかしいことに気づいた。
「……どうしたんだよ。何か元気なくね?」
「うーん……ちょっとね」
「悩み事?」
「うん、まあ……」
歯切れの悪い返事に界人は眉を寄せる。
「何だよ、もったいぶって。もしかして例の彼氏と何かあったとか?」
「え!? 違うよ!」
思わず声を上げた亜佑美に界人は少し驚きながらもどこか安心したように笑った。
「ふーん? なら何なんだよ?」
「…………」
暫く迷った末に亜佑美は、
「……実はね、今、付き纏いの被害に遭ってて」
「付き纏い? ストーカーってこと?」
「うーん……そうなる、かな」
「マジかよ。心当たりねぇの?」
「うん……」
「それで、何か対策とかしてんの?」
「今は彼の家に住まわせてもらってるの。でも……彼の家も知られちゃって。インターホンを鳴らされたり嫌がらせみたいなこともされてるの」
「はあ?」
そこまで聞いた界人の表情が一気に険しくなる。
「それ、かなりやべぇヤツじゃん。警察には?」
「言ってない。だって、あくまでもインターホンを鳴らされたり、後を付けられたりするくらいで……実害があるわけじゃないもの」
「何かあってからじゃ遅いけど……まあ、そうだよな。その程度じゃ警察もすぐには動いてくれねぇか」
「うん……。何とかして正体を突き止めたいんだけど、なかなかね」
「職場ではどうなんだ? そういう怪しい視線とか感じたことは?」
「そうだね……職場ではないかな」
「ってことは、職場の人間ではなさそうか。元カレとかは?」
「えー……ない、とは思いたい。でも、最近急に始まったことだから元カレって線はないと思うんだよね」
「そっか」
界人は少し考え込むように黙ったあと亜佑美を見る。
「まあ、とにかく気をつけろよ?」
「うん。ありがとう」
そう言って亜佑美は少しだけ笑ったので、一旦は安心したものの界人は気にしていた。