恋愛経験ゼロの年下くんが、私の一番になりました
朝陽は手にしたカップを見つめたまま固まっていて、耳は真っ赤で視線も落ち着かない。
そして、ようやく口を開いたと思ったら、
「……どうして、俺だけ……?」
そんな言葉が零れた。
「え?」
「その……彼氏じゃない男の人で、部屋に入れたのが俺だけって……どうしてなんですか?」
純粋な疑問だったのだろうけれど、亜佑美は思わず内心で呟く。
(鈍感……)
流石にここまで言えば気づくと思っただけに、亜佑美は少しだけ困惑しつつ、
「どうしてだろう……」
と視線を落として、
「自分でも、よく分からない」
それだけを答えた。
「……そう、ですか」
亜佑美の返答に朝陽はそれ以上何かを口にすることもなく、再び沈黙が訪れる。
「…………」
「…………」
時計の針の音だけが静かに響く中、朝陽は未だに混乱していた。
“彼氏でもない男で自分だけが特別”
その言葉が頭の中をぐるぐる回っていて、冷静になろうとしても無理だった。
むしろ考えれば考えるほど顔が熱くなる。
そんな朝陽を横目で見ながら亜佑美は意を決したように口を開いた。
「ねぇ……」
「は、はい!」
勢いよく返事が返ってきて亜佑美は少しだけ笑い、躊躇いながら言った。
「……私、藍島くんのこと、名前で呼びたいんだけど……良いかな?」
「え!?」
朝陽の目が大きく見開かれる。
どうやら予想していなかった言葉だったらしい。
朝陽のそんな反応に少し不安になった亜佑美が、「……駄目?」と問い掛けると、
「だ、駄目じゃないです!」
ほとんど反射的だった。
「その、嬉しいです!!」
その必死さがおかしくて亜佑美は目を瞬かせると朝陽は、
「俺も……」
「え?」
「俺も、名前で呼んで欲しいし……その、木葉さんのこと、名前で呼びたい……です」
言いながらどんどん声が小さくなっていき、最後は照れ隠しのように視線を逸らしてしまった。
一瞬の沈黙後、それを聞いた亜佑美の顔がぱっと明るくなる。
「良かった」
それは心から安心したような嬉しそうな笑顔で、それを真正面から見てしまった朝陽は心を撃ち抜かれたかのように胸が酷くざわめき、再び顔を真っ赤にした。
名前で呼び合う……ただそれだけのことだけど、今の二人にとっては距離が近づいたような気がして嬉しかったのだ。
そして、ようやく口を開いたと思ったら、
「……どうして、俺だけ……?」
そんな言葉が零れた。
「え?」
「その……彼氏じゃない男の人で、部屋に入れたのが俺だけって……どうしてなんですか?」
純粋な疑問だったのだろうけれど、亜佑美は思わず内心で呟く。
(鈍感……)
流石にここまで言えば気づくと思っただけに、亜佑美は少しだけ困惑しつつ、
「どうしてだろう……」
と視線を落として、
「自分でも、よく分からない」
それだけを答えた。
「……そう、ですか」
亜佑美の返答に朝陽はそれ以上何かを口にすることもなく、再び沈黙が訪れる。
「…………」
「…………」
時計の針の音だけが静かに響く中、朝陽は未だに混乱していた。
“彼氏でもない男で自分だけが特別”
その言葉が頭の中をぐるぐる回っていて、冷静になろうとしても無理だった。
むしろ考えれば考えるほど顔が熱くなる。
そんな朝陽を横目で見ながら亜佑美は意を決したように口を開いた。
「ねぇ……」
「は、はい!」
勢いよく返事が返ってきて亜佑美は少しだけ笑い、躊躇いながら言った。
「……私、藍島くんのこと、名前で呼びたいんだけど……良いかな?」
「え!?」
朝陽の目が大きく見開かれる。
どうやら予想していなかった言葉だったらしい。
朝陽のそんな反応に少し不安になった亜佑美が、「……駄目?」と問い掛けると、
「だ、駄目じゃないです!」
ほとんど反射的だった。
「その、嬉しいです!!」
その必死さがおかしくて亜佑美は目を瞬かせると朝陽は、
「俺も……」
「え?」
「俺も、名前で呼んで欲しいし……その、木葉さんのこと、名前で呼びたい……です」
言いながらどんどん声が小さくなっていき、最後は照れ隠しのように視線を逸らしてしまった。
一瞬の沈黙後、それを聞いた亜佑美の顔がぱっと明るくなる。
「良かった」
それは心から安心したような嬉しそうな笑顔で、それを真正面から見てしまった朝陽は心を撃ち抜かれたかのように胸が酷くざわめき、再び顔を真っ赤にした。
名前で呼び合う……ただそれだけのことだけど、今の二人にとっては距離が近づいたような気がして嬉しかったのだ。