恋愛経験ゼロの年下くんが、私の一番になりました
離れたくない気持ちは同じ
(何か、新鮮だな……)

 まるで学生の頃に戻ったようなときめきと初々しさが亜佑美の胸の奥から蘇り、これが誰かを好きになるということなのだと改めて実感する。

 そんな想いに背中を押されるように、亜佑美はそっと朝陽を見上げた。

「……朝陽くん、もっと、して?」

 甘えるような声に朝陽の心臓が大きく跳ねる。

 先程のキスだけでも胸がいっぱいだったのに再び求められたことでどうしていいのか分からなくなっていたけれど、自分を見つめる亜佑美が愛おしくて、そんな彼女の要望に応えたいという気持ちだけははっきりしていた。

「……俺……慣れてないから」

 少し照れたようにそう呟くと朝陽は亜佑美の身体をそっと抱き寄せる。

「だから、その……変だったら、ごめんなさい……」

 相変わらず自信が持てないらしい朝陽を前に亜佑美は思わず笑みを零した。

「大丈夫だよ、朝陽くんの思うようにしてくれたら、私は嬉しいから」

 そしてそう答えると朝陽は安心したように微笑み、もう一度ゆっくりと唇を重ねていく。

「……っん、……はぁ、……」

 触れ合うたびに互いの鼓動が速くなる。

 亜佑美は自然と朝陽の首の後ろへ腕を回し、その温もりを確かめるように身を寄せた。

 これまで、求められたことは幾度となくあったけれど、こんな風に心の底から欲しいと思って自分から誰かを求めたことはない。

 それなのに今は、もっと欲しい、離れたくないと思ってしまう。

 こんな風に自ら求めるだなんて戸惑う気持ちもあるし、恥ずかしさだってある。

 けれど、それ以上に胸を満たしているのは朝陽と気持ちを通わせられた喜びだった。

 角度を変えながら互いを求め合うキスは徐々に深さを増していき、どこか戸惑いを見せる朝陽の舌に亜佑美は自身の舌を絡めると、より深く激しい口付けを朝陽に刻み込んでいく。
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