恋愛経験ゼロの年下くんが、私の一番になりました
いつもの笑顔を取り戻した亜佑美に朝陽はほっと胸を撫で下ろした。
「無理はしないでくださいね?」
「心配させてごめんね、でももう大丈夫だから!」
「分かりました、それじゃあ行きましょう」
そう言いながら立ち上がった二人の手は繋がれたまま。
絶叫系のエリアを離れ、穏やかな音楽が流れるエリアへやって来た。
「ここはさっきほど混んでないね」
「そうですね、どのアトラクションの並びもそこまで長くないですし」
二人はそのまま水辺をゆっくり進むボート型のアトラクションの列に並んだ。
「のんびり出来そうで良いですね」
「本当に。今の私にはぴったりかも」
言いながら二人は顔を見合わせて笑った。
順番が来てボートに乗り込み、ゆっくりと動き出したボートは小さな森や花畑を再現した景色の中を進んでいく。
「綺麗……」
広がる景色を前に亜佑美は目を輝かせ、ジェットコースターで青ざめていたとは思えないほど穏やかな表情だった。
そんな横顔を見つめながら朝陽は小さく微笑んだ。
「どうしたの?」
「あ、いえ。その……元気になってよかったなって」
正直に答えると亜佑美は少しだけ頬を赤くした。
「あれは思ったよりも怖くて……それより、朝陽くんは全然怖そうじゃ無かったね?」
「……いえ、実は本音を言うと、俺も少し怖かったんです」
「え? 嘘! 全然そんな風に見えなかったもん」
「それは、亜佑美さんが怖がってるのに一緒に怖がる訳にはいかなかったし……」
朝陽は一度言葉を切り、
「頼ってもらいたかったから、格好悪い姿は見せたく無かったんです」
その言葉に亜佑美は感激した。
「そっか……朝陽くんは本当に格好良いし、頼りになるね。私、朝陽くんが居てくれれば安心出来る。こうして手を繋いでくれると、更に」
「あっ! そう言えば、手、ずっと繋いだまま……」
乗り物に乗る前から繋いでいた手は今もそのままで、亜佑美は意識していたようだが朝陽は今の今まで気づいていなかった。
「嫌だった?」
少し不安そうな声に朝陽は慌てて首を横に振った。
「そんな訳ないです! あまりにも自然過ぎて気づかなかったくらいなんで、嫌なんてことはないです!」
「ふふっ、それなら良かった」
言って亜佑美は肩を寄せるようにして朝陽に寄りかかる。
それから暫く無言のまま穏やかな水音を聞きながら景色を眺め、やがてアトラクション終盤で薄暗いトンネルの中へ入ると、天井いっぱいに星空のような光が広がった。
「わあ……!」
亜佑美はまるで子供のように無邪気な表情で目の前に広がる景色を見つめていて、そんな彼女から朝陽はなかなか目が離せなかった。
「無理はしないでくださいね?」
「心配させてごめんね、でももう大丈夫だから!」
「分かりました、それじゃあ行きましょう」
そう言いながら立ち上がった二人の手は繋がれたまま。
絶叫系のエリアを離れ、穏やかな音楽が流れるエリアへやって来た。
「ここはさっきほど混んでないね」
「そうですね、どのアトラクションの並びもそこまで長くないですし」
二人はそのまま水辺をゆっくり進むボート型のアトラクションの列に並んだ。
「のんびり出来そうで良いですね」
「本当に。今の私にはぴったりかも」
言いながら二人は顔を見合わせて笑った。
順番が来てボートに乗り込み、ゆっくりと動き出したボートは小さな森や花畑を再現した景色の中を進んでいく。
「綺麗……」
広がる景色を前に亜佑美は目を輝かせ、ジェットコースターで青ざめていたとは思えないほど穏やかな表情だった。
そんな横顔を見つめながら朝陽は小さく微笑んだ。
「どうしたの?」
「あ、いえ。その……元気になってよかったなって」
正直に答えると亜佑美は少しだけ頬を赤くした。
「あれは思ったよりも怖くて……それより、朝陽くんは全然怖そうじゃ無かったね?」
「……いえ、実は本音を言うと、俺も少し怖かったんです」
「え? 嘘! 全然そんな風に見えなかったもん」
「それは、亜佑美さんが怖がってるのに一緒に怖がる訳にはいかなかったし……」
朝陽は一度言葉を切り、
「頼ってもらいたかったから、格好悪い姿は見せたく無かったんです」
その言葉に亜佑美は感激した。
「そっか……朝陽くんは本当に格好良いし、頼りになるね。私、朝陽くんが居てくれれば安心出来る。こうして手を繋いでくれると、更に」
「あっ! そう言えば、手、ずっと繋いだまま……」
乗り物に乗る前から繋いでいた手は今もそのままで、亜佑美は意識していたようだが朝陽は今の今まで気づいていなかった。
「嫌だった?」
少し不安そうな声に朝陽は慌てて首を横に振った。
「そんな訳ないです! あまりにも自然過ぎて気づかなかったくらいなんで、嫌なんてことはないです!」
「ふふっ、それなら良かった」
言って亜佑美は肩を寄せるようにして朝陽に寄りかかる。
それから暫く無言のまま穏やかな水音を聞きながら景色を眺め、やがてアトラクション終盤で薄暗いトンネルの中へ入ると、天井いっぱいに星空のような光が広がった。
「わあ……!」
亜佑美はまるで子供のように無邪気な表情で目の前に広がる景色を見つめていて、そんな彼女から朝陽はなかなか目が離せなかった。