恋愛経験ゼロの年下くんが、私の一番になりました
 それから園内を見て回った二人。

 昼には園内のレストランで食事を取り、その後は丁度いいタイミングで始まったパレードをみることに。

 先頭を飾るのは色鮮やかに装飾された巨大なフロート車で、花やリボンなどの輝く装飾が施され、まるで絵本の世界から飛び出してきたよう。

 その上では華やかな衣装を身にまとったダンサーたちが笑顔で手を振っていて、観客から大きな拍手が起こる。

 続いて現れたフロート車には、おとぎ話のお城を模した装飾が施され、その上にはパークのキャラである動物たちが観客へ向かって手を振っていて、小さな子供たちは歓声を上げながら必死に手を振り返す。

「おとぎの国みたいだね」
「本当にそうですね」

 ポツリと呟いた亜佑美に同調する朝陽。

 二人は手を繋いだままパレードを見つめていた。
 
 そして、パレードはフィナーレへ向かい、観客席からは大きな拍手と歓声が送られると、最後にキャスト全員が手を振りながらフロート車に乗って通り過ぎていく。

 朝陽や亜佑美も満面の笑みで大きく手を振っていて、

「楽しかったぁ、何か子供に戻ったみたいだった」

 パレードが終わる頃には、亜佑美の表情は満足感でいっぱいで、そんな彼女を見ながら朝陽は満足そうな表情を浮かべていた。

 その後はアトラクションを巡り続け、気が付けば空は茜色に染まり始めていくと、少し早めの夕食を済ませた二人は昼間とは違う幻想的な雰囲気に包まれた園内を楽しむことに。

「綺麗……」

 イルミネーションに照らされた景色を見上げながら亜佑美は感嘆の声を漏らす。

「夜になると雰囲気変わりますね」
「うん。なんだかロマンチックだよね」
「本当にそうですね」

 夜は景色を楽しめるアトラクションを中心に回ることに決め、高い場所から見下ろす夜景やライトアップされた園内の風景はどれも美しく二人の心を満たしていった。
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