トワイライト〜ふたりで奏でる最高の歌〜
仲直りから数日。
トワイライトのふたりがそれぞれ作詞した曲を同時に投稿した、と言うのは、視聴者さんの中でもだいぶ話題となり。
何かあったのか、どう言う意味なのか、とあらゆる考察がコメント欄に溢れてかえっていた。
『何かあったのかな?』
『それぞれがお互いのことを思った曲なのはわかるけど…』
『え、解散したりしないよね!?』
「するわけないでしょ!!」
いつもの放課後。
ポテチを口に放り込んだ朝ちゃんがコメントに突っ込む。
「結構そういうコメントちらほらあるよ?私たちの今後を心配してる人もいる」
「んーそっかーそうだよね。なんの説明もしてないもんね、私たち」
と、レモンソーダでポテチを流しこんだ朝ちゃんが「あっ!」と何かを思いついたように声を発した。
「私とよるがそれぞれ作った曲のアンサーソングを作るのはどう?」
「アンサーソング……!いいかも!……あっ」
朝ちゃんのナイスアイデアに、ふと、さらに思いついた。
「そのアンサーソングを機に、これからは楽曲に朝ちゃんのピアノも入れよう!」
「えっ!?」
「トワイライトは、朝ちゃんのピアノも入って新章突入って感じで!」
「い、いや〜でも、私によるの曲ちゃんと弾けるかな。よる、自覚ないと思うけど、あなたの作る曲、歌うのも弾くのもめちゃくちゃむずいからね!?」
「ふふっ、ありがとう」
「褒めてな……いや、褒めてもいるけど……!」
朝ちゃんは「ひぇ〜よるのスパルタ指導が始まるかも!」なんて叫びながらも、嬉しそう。
私は、その日から、ふたつの曲のアンサーソング制作に取り掛かった。
今までのトワイライトの曲は、ギター一本のシンプルなコード進行が中心だった。
でも今回は違う。
朝ちゃんのピアノが加わる。
そう思うだけで、頭の中に浮かぶ音の景色が一気に広がっていく。
自室でギターを鳴らしながら、私はノートにコードを書き込んでいく。
届けたい音はどんどん溢れて、曲は2日で完成した。
パソコンのソフトで打ち込んだオケにボーカルを乗せて朝菜に送ると、既読はすぐについて、数分で返信が届いた。
『すっごく最高っ!!もうほんっと私一生よるのファン!!』
熱量がバシバシ伝わってくる朝ちゃんから送られてきたメッセージ。
朝ちゃんからのお褒めの言葉にニヤニヤしていると、追加で一言届いた。
『で……私に弾かせる気、ある?』
朝ちゃんが不安そうに聞いてくるの顔と声が脳内で再生されて思わず吹き出す。
「大丈夫!朝ちゃんにならできる!」
と返せば、
『容赦ないですね、先生』
というメッセージと共に、泣きながら頑張ります!と言ってるうさぎのスタンプが送られてくる。
大丈夫、朝ちゃんなら絶対できる!
今回は、私だって今までよりも難しいコードにした。
成長したトワイライトをみんなに見せるんだ。