アイドル&執事な天使と悪魔の事件かいけつ日記☆
意識が戻ってきた。どのくらい意識がなかったのかは分からない。目の前の真っ白いモヤが消えていく。ぼんやりとした景色が見え、だんだんとはっきりとしてきた。
目の前には滑り台、鉄棒、ベンチ……。
この景色は見覚えがあるような?
しばらく考えていると記憶がよみがえる。
そうだ! そういえば昔、天使仲間たちと人間世界へ視察に行ったことがある。まさにその時に見た景色が今、目の前に広がっていた。そしていつの間にか僕はブランコに乗っていた。
人間世界の……公園か? というか〝僕たちは〟だと思っていたけれど、僕しかいなかった。
空を見上げると紺色。真ん中にはまんまるな明るい満月。周りにはたくさんの星がキラリとまばたきをしている。
ひとりで人間世界には来たことはない。隣にいると思っていた、るいもいない。もしかしてるいは石像を壊した本人ではないから、やっぱり人間世界に来なくても良くなったのかもな。僕、ひとり……。
――なんだか、寂しいな。
天の力を使って明るい光を手から出そうとした。手のひらを上に向けて力を込めたけれど、何も出てこない……。
あっ、そうだった。今は力が使えないんだった。
これからどうしようかな。
再び夜空を見上げた。
「すっごくイケメンでキラキラな天使さまがいるよ!」
夜空を眺めながらブランコをゆっくり漕いでいると、女の子の声がした。上を向いていた視線を前に向けるとおじいさんと女の子が立っていた。女の子と目が合う。ふわふわ長い髪、白いワンピースが可愛い顔によく似合っている。その子の年齢は五歳ぐらいかな?
「本当に綺麗だ……天使がひとりでこんなところにいるなんて珍しい。どうしたの?」
優しそうなおじいさんに質問される。
なんて答えればいいんだろう……。
「ちょっと事情があって、今、空の世界に帰れなくて……」
「そっか。じゃあ、もしも行くあてがないのなら、よかったら泊まっていかないかい?」
「どこに?」
「そこに!」
おじいさんがさした指の先には背が高くて白い、お城みたいな雰囲気のホテルがあった。ふたりには邪悪な気配が全くないし、公園でじっと一晩過ごすのも微妙。
少し迷ったけれど結局泊めてもらうことになった。
「天使さまの名前はなんて言うの?」
「僕の名前は、ゆう」
「私の名前はあんじゅだよ、よろしくね」
「うん、よろしく」
ホテルに向かって歩き始める。
歩きながらふと思う。
もしかして、るいもここの世界に実はいて、ひとりぼっちなのではないかと。もしもひとりだったら、僕のように寂しい気持ちにはなっていないのだろうか。
るいがこっちの世界のどこかにいるのなら、これからどうするのだろう。ちょっと自分のことよりもるいのことが気になってきたかも。普段は喧嘩ばかりして憎き相手なのに。不思議な気持ち。
とりあえず、るいを探す方法をさがそうか。
今日泊めてもらうホテルに着いた。まっすぐキッチンに案内された。「えっ?」と、中に入った瞬間に声が出た。
だって、るいがいたから……!
目の前には滑り台、鉄棒、ベンチ……。
この景色は見覚えがあるような?
しばらく考えていると記憶がよみがえる。
そうだ! そういえば昔、天使仲間たちと人間世界へ視察に行ったことがある。まさにその時に見た景色が今、目の前に広がっていた。そしていつの間にか僕はブランコに乗っていた。
人間世界の……公園か? というか〝僕たちは〟だと思っていたけれど、僕しかいなかった。
空を見上げると紺色。真ん中にはまんまるな明るい満月。周りにはたくさんの星がキラリとまばたきをしている。
ひとりで人間世界には来たことはない。隣にいると思っていた、るいもいない。もしかしてるいは石像を壊した本人ではないから、やっぱり人間世界に来なくても良くなったのかもな。僕、ひとり……。
――なんだか、寂しいな。
天の力を使って明るい光を手から出そうとした。手のひらを上に向けて力を込めたけれど、何も出てこない……。
あっ、そうだった。今は力が使えないんだった。
これからどうしようかな。
再び夜空を見上げた。
「すっごくイケメンでキラキラな天使さまがいるよ!」
夜空を眺めながらブランコをゆっくり漕いでいると、女の子の声がした。上を向いていた視線を前に向けるとおじいさんと女の子が立っていた。女の子と目が合う。ふわふわ長い髪、白いワンピースが可愛い顔によく似合っている。その子の年齢は五歳ぐらいかな?
「本当に綺麗だ……天使がひとりでこんなところにいるなんて珍しい。どうしたの?」
優しそうなおじいさんに質問される。
なんて答えればいいんだろう……。
「ちょっと事情があって、今、空の世界に帰れなくて……」
「そっか。じゃあ、もしも行くあてがないのなら、よかったら泊まっていかないかい?」
「どこに?」
「そこに!」
おじいさんがさした指の先には背が高くて白い、お城みたいな雰囲気のホテルがあった。ふたりには邪悪な気配が全くないし、公園でじっと一晩過ごすのも微妙。
少し迷ったけれど結局泊めてもらうことになった。
「天使さまの名前はなんて言うの?」
「僕の名前は、ゆう」
「私の名前はあんじゅだよ、よろしくね」
「うん、よろしく」
ホテルに向かって歩き始める。
歩きながらふと思う。
もしかして、るいもここの世界に実はいて、ひとりぼっちなのではないかと。もしもひとりだったら、僕のように寂しい気持ちにはなっていないのだろうか。
るいがこっちの世界のどこかにいるのなら、これからどうするのだろう。ちょっと自分のことよりもるいのことが気になってきたかも。普段は喧嘩ばかりして憎き相手なのに。不思議な気持ち。
とりあえず、るいを探す方法をさがそうか。
今日泊めてもらうホテルに着いた。まっすぐキッチンに案内された。「えっ?」と、中に入った瞬間に声が出た。
だって、るいがいたから……!