本気のキスは甘くとろけて
「風呂、使うよな?」

 まだ呼吸は浅いが、一応涙の止まった柚子に賢人は声をかけた。柚子はこくりと頷き、賢人からタオルと、そして着替え代わりの彼のシャツを受け取って、シャワーを浴びる。浴室から出てきた柚子と交代で賢人もシャワーを浴びると、二人は寝室のベッドの上で向かい合った。

「それに、柚子は若いからな」
「え?」
「何かとコンプライアンスにうるさい世の中だろ。いくら成人しているとはいえ、お前は学生なわけだし……焦らなくてもいいと思うぞ。それにお前、セックスの経験がないから怖いだろ」
「それは……でも」

 柚子は賢人の太ももの上に手を置くと、下から見上げるようにして賢人の顔をのぞき込んだ。

「私が、もっと賢人さんと近付きたいから……」
「そう言われたら、据え膳食わぬは男の恥だが……本当にいいんだな?」
「はい」

 柚子はぎこちなくほほ笑む。
 すると、賢人は柚子の体をそっと押し倒し、ベッドの上に仰向けにさせた。それから、柚子に覆いかぶさるように四つん這いになると、角度を変えて何度も何度も柚子に深く口付ける。

「んっ……!」

 柚子が着ているシャツの中に、賢人の大きな手のひらが侵入する。その指は柚子の乳房を全方位からやわやわと揉み、やわらかな感触を楽しんだ。
 それから賢人の手はさっと柚子の背中側に回り、ブラジャーのホックをいとも簡単に外す。あまりにも慣れきったその手つきは、賢人の女性経験がとても多いのだということを柚子に感じさせたが、初めて異性に体をさわられるというシチュエーションに、柚子の思考はとっ散らかっていっぱいいっぱいだった。

「あ、あのっ、待っ――」
「――待たない。なるべく優しくするが、柚子が泣き叫びでもしない限り止まらないから、覚悟しろ」

 その言葉どおり、賢人は柚子のシャツを脱がせ、ブラジャーもあっという間にはぎ取った。自身もボクサーパンツ一枚になると、薄暗い室内の中にさらされた柚子の赤い果実をぱくりと口に含み、舌先でくにくにと転がす。
 蛇のような舌が柚子の乳首を甘く食み、それからぐるりと円を描くように乳輪を舐める。食われていないほうの乳首は指でつままれ、はじかれ、こすられ、とにかく刺激され続ける。

「んぁ……はぅっ……」

 生まれて初めてされる、胸への愛撫。賢人の手つきが生み出す、じれったくも艶やかな心地が、柚子になまめかしい声を上げさせていた。

「やっ、ああっ……あっ、んぅ…」

 賢人の愛撫はとどまるところを知らず、揉んでは舐め、舐めては吸い、左の次は右、右の次は左、時には同時に、たまに鎖骨や唇に移ってはふれるだけのキスをし、柚子の細い腰にまで愛撫の手が伸びる。そしてその手は少しずつ下半身に近付き、柚子の白い太ももをなでさすった。最初は外側をなでていたその手が内側にすべり、パンティの上に賢人の手が乗ったその瞬間、柚子ははっきりと賢人の名を呼んだ。

「あの、賢人さんっ」

 無意識のうちに閉じてしまっていた目を開き、柚子は賢人を見上げる。賢人は穏やかながらも、獲物を前にして興奮している獣のような目をしていた。

「どうした?」
「なんか……変な感じ、です」
「変って?」

 賢人の口元が、ニヤりとつり上がる。意地悪い笑みだ。
 柚子は説明するための言葉を探したが、上半身を覆う不思議な感覚を、なんと表現したらいいのかわからない。それと、下半身を侵食しつつある切なさについても。

「感じてる、ってことか」

 柚子が言葉に詰まっている様に満足したのか、賢人は柚子の体をなぞる動きを再開した。それは柚子をじらすものではなく、柚子を完全に追い込むための行為の始まりだった。

「んぅっ……あっ……」

 賢人の指が、柚子の秘所をパンティの上からやさしく上下にさする。繰り返される指の往復は、柚子のそこに徐々に熱を生み出していった。

「んっ……やっ、賢人さん……っ」

 頬を上気させた柚子が、ちらりと賢人を見つめる。
 柚子の甘い声とその物欲しげな視線に、賢人は我慢ができなくなった。彼女の下着に手を伸ばし、その腰をわずかに浮かせると、あっという間にそれを脱がしてしまう。そして、柚子の両足を左右に大きく開いた。

「や、やだっ……!」

 空気が股の間を通る。その感覚にはっとした柚子は、足を閉じようとした。体の中で一番恥ずかしい不浄の部位を、極上のイケメンである賢人の前にさらすなんて、あまりにも強い羞恥心で体中の血が沸騰しそうだ。

「見せろよ、柚子のえっちなところ」

 しかし、賢人は制止しようとする柚子の手を払いのけると、柚子の太ももを持ち上げるように固定した。女壺からわずかに垂れている愛液も、ぷっくりと充血した肉花弁も、その肉花弁から顔をのぞかせた紅粒も、何もかもが丸見えになる。

「いや……恥ずかしいっ」
「いいぜ、その顔。すっげーそそられる」
「賢人さんの意地悪っ!」
「そうだな。好きな女ほどいじめたくなるから、仕方ねぇな」

 賢人はそう言って背中を丸めると、大胆に開かれた柚子の秘所に唇を落とした。そして、瑞々しく張った小さな肉豆をはむり、と唇で挟み、チロチロと舌先でやさしく舐める。その刺激に柚子の腰がビクンと揺れ、鳴き声にも似た嬌声が上がった。

「あぁっん……だめっ……そんな、汚い、ところっ」
「汚くなんかねぇよ。それより、おとなしく気持ちよくなっておけ」

 恥ずかしさを隠すように、柚子は両手で自分の顔を覆う。賢人の行為も、賢人に舐められている自分の股も、何も見ていられない。けれど、視覚情報がなくなった分余計に、賢人の舌先や指先が自分の女の器官を愛撫しているのだと感じてしまう。
 卑猥な裂け谷はぺろり、ぺろりとなぞられ、蜜蕾は先ほど乳首にされたようにコリコリとはじかれる。柚子は電流が体中を駆け巡るような感覚に襲われ、身悶えた。さらに、賢人の指が肉壺に入ってくると、柚子は自分でもはっきりと、その中がしとどに濡れていることを感じた。

「濡れているから大丈夫そうだな」

 賢人は下着を脱いで自分も素っ裸になると、あらかじめ出しておいたコンドームをささっと自分の肉棒にかぶせる。そして、軽いキスを柚子と交わすと、柚子の膣内へゆっくりと分身を埋めていった。
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