配信終了後、幼馴染実況者の本性が悪すぎる
「こんにちは。フウです」
「今日は……突然の配信なのに、見にきてくれて、ありがとう」
いつもより、少しだけ言葉が詰まって声が震えた。
「この前は、私が配信終了ボタンを押せてなかったミスで、お騒がせしてしまってすみません。あの私たちのやり取り、かなりびっくりさせたと思う」
そこまでで、一旦言葉を切った。
そして、次を紡ぐ。
「正直にいいます」
「本当の凪は、口悪いです。態度も、悪いです」
その瞬間、
《あっ、認めたw》
《性格違いすぎ》
ババっとコメントが入っていく。
「基本的に思ったことをそのまま言う性格なので、配信後はいつもあんな感じで……喧嘩ばかりしています」
《やっぱりあれが本性か》
そんなコメントが一気に流れる。それでも目を逸らさずに続ける。
「でも、そもそも……凪がああやって自分を偽るようになったキッカケを作ったのは私なんです」
「私が、真逆の自分を演じてみるゲーム、楽しそうじゃない?って凪に提案しました」
「なんでそんなことを言ったのか。
その理由は詳しくは言えません……」
「でも、私は、凪に少しでも楽しく笑える居場所を作りたくてそんな意味のわからない提案をしたんです」
今思っても、変な提案。
それでも凪がのってきてくれたのは、
そんなおかしな提案に縋ってしまうほど、壊れかけてたからだ。
そのまま、声が震えないように続ける。
「そうして生まれたのが、
なぎふぅチャンネルでした」
「本当に軽いノリで始めたので、
開設した時は、ここまで視聴者さんが見に来てくれるなんて思ってなくて、
未だに夢じゃないかなって思う時もあります」
「結果的に、みなさんを騙す形になってしまったのは、凪に自分を偽らせた私の責任です」
「すみませんでした……」
《結局、フウがナギに演技させてたってこと?》
《けど、本性あれじゃ演技させたくなるよね〜》
目についたコメントに、胸の奥がギュッと縮む。
けど、だからこそ、伝えなきゃ。
ぐっと涙を堪えながら息を吸った。
そして――
「でも。私にとっては、どれも凪なんです」
はっきりとした口調で伝えていく。
届けたいのは、リスナーにだけじゃない。
きっと画面越しで聞いてくれてる、君に。
「演じてる時の柔らかくて紳士的な凪も、
口も態度も悪くて容赦のない凪も」
「見え方は違うかもしれませんが、
根本的に優しいところは変わらないんです。
そんな凪を小学生の頃からずっと隣で見てきました」
そう。変わらない。
根本的な優しさは何一つ。
だからこそ。
「私は、そんな凪が大好きです」
「不器用だけど、
ちゃんと優しい奴なんです」
「だから。これからは――演じてない本当の凪も見て欲しい」
そこまで言った後、私は軽く笑った。
普段の凪を思い出してしまって。
「本当に口が悪いので、最初は驚くかもしれません」
「私を心配する声があがってるのも知ってます」
「でも――」
「その“悪すぎる本性”が凪の良さなんです!!」
「だから――」
息を吸って、真っ直ぐに。
「これからは、“本当のなぎふぅ”を見てほしい!!」
最後まで、ちゃんと言い切った。
――その瞬間だった。
バンっと部屋のドアが開いた。
「今日は……突然の配信なのに、見にきてくれて、ありがとう」
いつもより、少しだけ言葉が詰まって声が震えた。
「この前は、私が配信終了ボタンを押せてなかったミスで、お騒がせしてしまってすみません。あの私たちのやり取り、かなりびっくりさせたと思う」
そこまでで、一旦言葉を切った。
そして、次を紡ぐ。
「正直にいいます」
「本当の凪は、口悪いです。態度も、悪いです」
その瞬間、
《あっ、認めたw》
《性格違いすぎ》
ババっとコメントが入っていく。
「基本的に思ったことをそのまま言う性格なので、配信後はいつもあんな感じで……喧嘩ばかりしています」
《やっぱりあれが本性か》
そんなコメントが一気に流れる。それでも目を逸らさずに続ける。
「でも、そもそも……凪がああやって自分を偽るようになったキッカケを作ったのは私なんです」
「私が、真逆の自分を演じてみるゲーム、楽しそうじゃない?って凪に提案しました」
「なんでそんなことを言ったのか。
その理由は詳しくは言えません……」
「でも、私は、凪に少しでも楽しく笑える居場所を作りたくてそんな意味のわからない提案をしたんです」
今思っても、変な提案。
それでも凪がのってきてくれたのは、
そんなおかしな提案に縋ってしまうほど、壊れかけてたからだ。
そのまま、声が震えないように続ける。
「そうして生まれたのが、
なぎふぅチャンネルでした」
「本当に軽いノリで始めたので、
開設した時は、ここまで視聴者さんが見に来てくれるなんて思ってなくて、
未だに夢じゃないかなって思う時もあります」
「結果的に、みなさんを騙す形になってしまったのは、凪に自分を偽らせた私の責任です」
「すみませんでした……」
《結局、フウがナギに演技させてたってこと?》
《けど、本性あれじゃ演技させたくなるよね〜》
目についたコメントに、胸の奥がギュッと縮む。
けど、だからこそ、伝えなきゃ。
ぐっと涙を堪えながら息を吸った。
そして――
「でも。私にとっては、どれも凪なんです」
はっきりとした口調で伝えていく。
届けたいのは、リスナーにだけじゃない。
きっと画面越しで聞いてくれてる、君に。
「演じてる時の柔らかくて紳士的な凪も、
口も態度も悪くて容赦のない凪も」
「見え方は違うかもしれませんが、
根本的に優しいところは変わらないんです。
そんな凪を小学生の頃からずっと隣で見てきました」
そう。変わらない。
根本的な優しさは何一つ。
だからこそ。
「私は、そんな凪が大好きです」
「不器用だけど、
ちゃんと優しい奴なんです」
「だから。これからは――演じてない本当の凪も見て欲しい」
そこまで言った後、私は軽く笑った。
普段の凪を思い出してしまって。
「本当に口が悪いので、最初は驚くかもしれません」
「私を心配する声があがってるのも知ってます」
「でも――」
「その“悪すぎる本性”が凪の良さなんです!!」
「だから――」
息を吸って、真っ直ぐに。
「これからは、“本当のなぎふぅ”を見てほしい!!」
最後まで、ちゃんと言い切った。
――その瞬間だった。
バンっと部屋のドアが開いた。