一流御曹司は若い婚約者よりも45歳の私を溺愛する
彼が待つ場所へ向かって、私はゆっくりと振り返った。

「お待たせいたしました。こちらでいかがでしょうか」

差し出した花束は、自分でも驚くほど綺麗に仕上がっていた。

向日葵の黄色が、彼という存在の横で眩しいほどに輝いている。

彼はそれを受け取ると、ふと私の顔を覗き込んだ。

「……素晴らしいな」

その言葉に、胸が締め付けられる。

私が束ねたのはただの花束ではない。

彼という異質な存在の隣で、私は45歳にして初めて、自分の中の「女」という部分を再確認しているのかもしれない。

彼が求めたのは「明るくて元気な女性」のための花束だ。

そこに、私という存在が入り込む余地はないと分かっている。
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