とろけてほどけて愛になる〜友達の恋人の友達は、私を癒して甘やかす〜
5 甘い誘惑
大学に入学して半年ほど過ぎた頃、同じサークルの先輩に『付き合ってみない?』と言われた。
その時は嬉しくて了承してしまったが、よく考えてみれば『好き』と言われたわけではなく、試しに付き合ってみよう程度のものだったと、今になれば理解出来た。
きっと恋人になって好きになれば、あの不快感も消えると思ったのに、むしろ気持ちを明確にしただけだった。
自分は極度の潔癖症で、男性と関係を持つことは一生ないと思い続けてきたのに、到底信じられないことが起きたのだ。
触られても不快感を覚えない男性がいるなんて、予想もしていなかった。
「佐津川さんは、どうしてその話を今するの?」
楓介の優しい声が変わらず耳に響く。顔を上げると、彼はカップケーキを食べた時と同じように笑顔でこちらを見ていたので、愛梨はホッとして胸を撫でおろした。
「……私にはセックスって、不快な行為にしか思えないんです。けど大抵の人は気持ちがいいとか、スッキリするって言うじゃないですか……」
「まぁ実際に、そういう効果があるって論文でも証明されてるしね」
「そ、それは知りませんでした。でも好きなことを見つけて取り組むストレス発散方法と、するだけでストレス発散出来る方法。私はこんな体質だから前者しか知りません。でもこの奇跡的にそれを感じない人に出会えたのなら、その先を知りたいと思うのは破廉恥な考えなんでしょうか」
「それはつまり、俺が相手なら、もしかしたら気持ちよくなれるかもと、期待しているってこと?」
自分自身でもわかっていなかった部分を楓介の言葉で説明され、急に恥ずかしくなって下を向いた。
「私、はちゃめちゃなこと言ってますよね……。本当にバカみたい……」
とんでもない提案をしてしまったことに困惑しながらも、彼の言う通り、期待している自分もいる。
だがこんなお願いを彼が引き受けてくれるはずがない。
撤回しようとしたその時だった。
「いいよ」
一瞬、時間が止まったのかと思った。
その時は嬉しくて了承してしまったが、よく考えてみれば『好き』と言われたわけではなく、試しに付き合ってみよう程度のものだったと、今になれば理解出来た。
きっと恋人になって好きになれば、あの不快感も消えると思ったのに、むしろ気持ちを明確にしただけだった。
自分は極度の潔癖症で、男性と関係を持つことは一生ないと思い続けてきたのに、到底信じられないことが起きたのだ。
触られても不快感を覚えない男性がいるなんて、予想もしていなかった。
「佐津川さんは、どうしてその話を今するの?」
楓介の優しい声が変わらず耳に響く。顔を上げると、彼はカップケーキを食べた時と同じように笑顔でこちらを見ていたので、愛梨はホッとして胸を撫でおろした。
「……私にはセックスって、不快な行為にしか思えないんです。けど大抵の人は気持ちがいいとか、スッキリするって言うじゃないですか……」
「まぁ実際に、そういう効果があるって論文でも証明されてるしね」
「そ、それは知りませんでした。でも好きなことを見つけて取り組むストレス発散方法と、するだけでストレス発散出来る方法。私はこんな体質だから前者しか知りません。でもこの奇跡的にそれを感じない人に出会えたのなら、その先を知りたいと思うのは破廉恥な考えなんでしょうか」
「それはつまり、俺が相手なら、もしかしたら気持ちよくなれるかもと、期待しているってこと?」
自分自身でもわかっていなかった部分を楓介の言葉で説明され、急に恥ずかしくなって下を向いた。
「私、はちゃめちゃなこと言ってますよね……。本当にバカみたい……」
とんでもない提案をしてしまったことに困惑しながらも、彼の言う通り、期待している自分もいる。
だがこんなお願いを彼が引き受けてくれるはずがない。
撤回しようとしたその時だった。
「いいよ」
一瞬、時間が止まったのかと思った。