とろけてほどけて愛になる〜友達の恋人の友達は、私を癒して甘やかす〜
* * * *
金曜日ということもあり、終業時間を迎えたオフィスに人の姿はほとんどなかった。
(みんな誰かと約束してたりするのかなぁ。そうじゃなくても、週末はやっぱり早く帰りたいよねぇ)
机に頬杖をつきながら、ぼんやりと天井を見つめる。
ここのところ新しい仕事のことで頭を使っていた愛梨は、脳が活性化してしまったせいか、なかなか眠りにつけず、寝不足の日々を送っていた。
パフェの食材のことで楓介に質問する機会があったものの、千歳が全てやってくれたため、愛梨は直接関わらずに済んでいる。
楓介のことが気にならないと言えば嘘になるが、視界の片隅にでも元気に仕事に打ち込む彼を感じるだけで、どこか安心するような気がした。
(お腹すいた……眠い……動きたくない……でも早く帰りたい……)
心と体が全く別のことを言う。パソコン画面の中のお店のイメージ画像が目に入り、「私も癒されたいよ」と、ぼそっと呟いてしまう。
(確かに都会でこんな癒しスポットがあるのなら、一人でも行きたくなっちゃうだろうなぁ)
一人で楽しめる席もあり、そのことを念頭に置きながら、「ゆっくり食べても溶けてなくならないパフェがいいかも……」と独り言を呟く。
だから背後から伸びてきた腕が、愛梨の体を挟むように机に手をつくまで、その存在に気づかなかったのだ。
「それはいい考えだと思うな」
「ひゃっ⁉︎」
思わず変な声を出してしまい、急いで振り替えると、そこには楓介が立っていた。
「楓介くん⁉︎ なんでここに……?」
愛梨は慌てて両手で口元を押さえると、驚いた様子でそう言った。
「いや、良かったら皆さんと食事でもと思ったんだけど、一足遅かったみたいだね」
「あー、うん、みんな帰るのが早いの」
楓介は隣の修の椅子に座ると、愛梨の方へ体を向ける。
「でも愛梨は残ってた」
まるで『目的は愛梨だった』とでも言うような話し方に、心拍数が上がっていく。それを隠すように胸をギュッと掴んで下を向いた。
「逃げないで話を聞いてほしいんだ」
きっとあの夜のことを言っているのだろう。だが今の愛梨には逃げる理由はなかったし、本当はきちんと話したいと思っていたのだ。
「逃げたりしないよ」
愛梨がそう言うと、楓介は安心したように息を吐いた。
金曜日ということもあり、終業時間を迎えたオフィスに人の姿はほとんどなかった。
(みんな誰かと約束してたりするのかなぁ。そうじゃなくても、週末はやっぱり早く帰りたいよねぇ)
机に頬杖をつきながら、ぼんやりと天井を見つめる。
ここのところ新しい仕事のことで頭を使っていた愛梨は、脳が活性化してしまったせいか、なかなか眠りにつけず、寝不足の日々を送っていた。
パフェの食材のことで楓介に質問する機会があったものの、千歳が全てやってくれたため、愛梨は直接関わらずに済んでいる。
楓介のことが気にならないと言えば嘘になるが、視界の片隅にでも元気に仕事に打ち込む彼を感じるだけで、どこか安心するような気がした。
(お腹すいた……眠い……動きたくない……でも早く帰りたい……)
心と体が全く別のことを言う。パソコン画面の中のお店のイメージ画像が目に入り、「私も癒されたいよ」と、ぼそっと呟いてしまう。
(確かに都会でこんな癒しスポットがあるのなら、一人でも行きたくなっちゃうだろうなぁ)
一人で楽しめる席もあり、そのことを念頭に置きながら、「ゆっくり食べても溶けてなくならないパフェがいいかも……」と独り言を呟く。
だから背後から伸びてきた腕が、愛梨の体を挟むように机に手をつくまで、その存在に気づかなかったのだ。
「それはいい考えだと思うな」
「ひゃっ⁉︎」
思わず変な声を出してしまい、急いで振り替えると、そこには楓介が立っていた。
「楓介くん⁉︎ なんでここに……?」
愛梨は慌てて両手で口元を押さえると、驚いた様子でそう言った。
「いや、良かったら皆さんと食事でもと思ったんだけど、一足遅かったみたいだね」
「あー、うん、みんな帰るのが早いの」
楓介は隣の修の椅子に座ると、愛梨の方へ体を向ける。
「でも愛梨は残ってた」
まるで『目的は愛梨だった』とでも言うような話し方に、心拍数が上がっていく。それを隠すように胸をギュッと掴んで下を向いた。
「逃げないで話を聞いてほしいんだ」
きっとあの夜のことを言っているのだろう。だが今の愛梨には逃げる理由はなかったし、本当はきちんと話したいと思っていたのだ。
「逃げたりしないよ」
愛梨がそう言うと、楓介は安心したように息を吐いた。