とろけてほどけて愛になる〜友達の恋人の友達は、私を癒して甘やかす〜
エピローグ
 楓介との交際が始まってから一ヶ月後、愛梨の元に祥子と光一の結婚式の招待状が届いた。

 二人が無事に結婚式を挙げられることがわかり、愛梨もホッと胸を撫で下ろした。

 ただ参列するかどうかは悩んでいた。あの日祥子に言われた言葉が頭から離れず、これから先もきっと忘れることはないだろう。

 そんな気持ちで友達を続けていく自信がなく、決心がつかずにいると、楓介の元に光一からメッセージが届いたのだ。

『祥子から話は聞いてる。あれは絶対に祥子が悪いし、俺も庇うつもりはないよ。ただずっと泣き続けていて、もし佐津川さんが受け入れてくれるなら、謝りたいって言ってるんだけど、楓介から聞いてもらえるかな?』

 メッセージを見た時、愛梨は複雑な感情を抱いた。以前の愛梨ならすぐに受け入れただろうが、今回は自分だけでなく楓介も巻き込まれてしまった。その点がずっと胸に引っかかっていたのだ。

 自分が傷付くだけでなく、周りの人も傷つけらたことが悲しかった。

「愛梨がしたいようにすればいいからね」

 もし祥子と同じような立場になったことを想像しようとしたが、やはり現実味がなく、はっきりと答えは出なかった。

(一度壊れてしまったものは、元には戻らないよね……)

 愛梨は和解したいというよりは、自分の気持ちを知ってもらいたかった。

「祥ちゃんと話してみる」

 そう言うと、楓介は不安そうに愛梨の頭を撫でてから、ぎゅっと体を抱きしめた。

「心配だから、近くで待ってていい?」
「大丈夫って言いたいけど、いてくれたら心強いな」

 自分のことを気遣ってくれる人がいると思うだけで、気持ちが楽になるような気がした。
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