ソング・ツインズ
ちょっと、なんであんたが泣くの!
と怒鳴りたいのをグッと喉の奥に押し込める。
実はわたしのように歌える子がひとりだけいると考えていたんだ。
こっそり練習を聴いていたらしい佳苗なら、歌詞もメロディもすでに知っている。
「あんたさ」
「え?」
始めてわたしに呼ばれたせいか、佳苗の目から涙が引っ込んだ。
「わたしの代わりに歌えないかな?」
「お姉ちゃんなに言ってるの? 私なんかダメに決まってるじゃん」
確かにその通りだと思う。
わたしみたいにメンバーとずっと一緒にいたわけでもないし、練習を続けてきたわけでもない。
だけど、声は似ている。
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