桜花転生奇譚
後ろから聞こえる蒼さんの声に、私と玲さんはその場でしゃがむ。私たちの頭上を、火の塊が飛んでいった。それは、怪異に当たる。
それから、玲さんは立ち上がった。私も立ち上がると、蒼さんの声がした方を見る。そこには、蒼さんとひかりちゃんが立っていた。
「優月ちゃん、大丈夫?」
ひかりちゃんが、私に近づいてくる。ひかりちゃんの前髪には、猫の形をした小さな飾りの付いた黄色の髪留めが付いていた。
「……うん、大丈夫」
私が頷くと、ひかりちゃんは「良かった」と安心した表情を浮かべる。
「おい、蒼。お前の刀を貸せ」
怪異の数が、どんどんと増えていった。それを見て、玲さんは蒼さんに話しかける。
「お前、あまり刀は使わんだろ。怪異を祓うの、手伝ってやる」
「……分かったよ」
そう言って、蒼さんは腰に差していた刀を鞘ごと玲さんに渡した。玲さんは、刀を受け取ると抜刀する。
……私も一緒に戦いたいな。今日は、袴も着ているから普段の休みの日よりは動きやすいし。
「……なら、ぼくの刀を使って」
ひかりちゃんは抜き身の刀を、持ち手が私の方を向くようにして差し出した。どうやら、さっき思ったことが口に出ていたらしい。
「……ありがとう」
少し考えて、私はひかりちゃんの刀を借りることにした。白い柄の、九条家に伝わる家宝の刀。
それから、玲さんは立ち上がった。私も立ち上がると、蒼さんの声がした方を見る。そこには、蒼さんとひかりちゃんが立っていた。
「優月ちゃん、大丈夫?」
ひかりちゃんが、私に近づいてくる。ひかりちゃんの前髪には、猫の形をした小さな飾りの付いた黄色の髪留めが付いていた。
「……うん、大丈夫」
私が頷くと、ひかりちゃんは「良かった」と安心した表情を浮かべる。
「おい、蒼。お前の刀を貸せ」
怪異の数が、どんどんと増えていった。それを見て、玲さんは蒼さんに話しかける。
「お前、あまり刀は使わんだろ。怪異を祓うの、手伝ってやる」
「……分かったよ」
そう言って、蒼さんは腰に差していた刀を鞘ごと玲さんに渡した。玲さんは、刀を受け取ると抜刀する。
……私も一緒に戦いたいな。今日は、袴も着ているから普段の休みの日よりは動きやすいし。
「……なら、ぼくの刀を使って」
ひかりちゃんは抜き身の刀を、持ち手が私の方を向くようにして差し出した。どうやら、さっき思ったことが口に出ていたらしい。
「……ありがとう」
少し考えて、私はひかりちゃんの刀を借りることにした。白い柄の、九条家に伝わる家宝の刀。