腹黒策士な弁護士が甘い王子様の仮面を被ってモブの私を誘惑してきます
「萌音、今月も営業成績がナンバーワンだったそうじゃないか」
社長室のデスクで帰り支度をする父は、大変ご満悦な様子である。
「まぁ、うん」
あまりホイホイし過ぎると父のおしゃべりが止まらなくなるのを知っている。だから私は部屋の中央にある黒革ソファーに座りながら、適当に相づちを打ってみる。
「頑張ったご褒美に今から一緒に食事でもどうだ? なんでも好きなものを頼んでくれ」
娘にはこんなふうに甘いが、仕事では大変厳しくストイックな人だ。父ももともとこの会社でMRとして働いていて、営業成績がずば抜けて凄かったようだ。
という情報は、母から聞いたものである。母も当時、城崎製薬の創薬部で働いていた。父の猛烈アタックから始まり、ふたりは三年のお付き合いを経て結婚したのだ。
父は城崎製薬の社長であった母の父にも見初められ次期社長となり、今に至る。
「今日は用事があるからまた今度がいいな」
さらりと交わし、立ち上がろうとしたそのときだった。
「もしかして彼氏とデートとか?」
社長室のデスクで帰り支度をする父は、大変ご満悦な様子である。
「まぁ、うん」
あまりホイホイし過ぎると父のおしゃべりが止まらなくなるのを知っている。だから私は部屋の中央にある黒革ソファーに座りながら、適当に相づちを打ってみる。
「頑張ったご褒美に今から一緒に食事でもどうだ? なんでも好きなものを頼んでくれ」
娘にはこんなふうに甘いが、仕事では大変厳しくストイックな人だ。父ももともとこの会社でMRとして働いていて、営業成績がずば抜けて凄かったようだ。
という情報は、母から聞いたものである。母も当時、城崎製薬の創薬部で働いていた。父の猛烈アタックから始まり、ふたりは三年のお付き合いを経て結婚したのだ。
父は城崎製薬の社長であった母の父にも見初められ次期社長となり、今に至る。
「今日は用事があるからまた今度がいいな」
さらりと交わし、立ち上がろうとしたそのときだった。
「もしかして彼氏とデートとか?」