腹黒策士な弁護士が甘い王子様の仮面を被ってモブの私を誘惑してきます
 その後、部屋に戻り、豪華な夕食を満喫したあと、備え付きの露天風呂に紫苑さんと入った。
 私、紫苑さんにプロポーズされたんだ。
 薬指に光る指輪とテーブルに飾られた薔薇の花束を見て破顔しながら、部屋の冷凍庫に置いてあったマンゴーのジェラートを口にする。
 なんと冷蔵庫にあるお酒やソフトドリンク、そしてスイーツやこのジェラートも好きなだけ食べ放題なんだそう。
 いわゆるオールインクルーシブというものである。
 心も体も満たされ、なんと贅沢な旅だろう。
 幸せすぎる!
「ジェラート美味しそうだな。俺にもひと口くれないか?」
 髪を乾かし終えた紫苑さんが洗面室から戻ってきて、私の隣に腰を下ろす。そして、ふんわりと微笑みながらじっと私を見据えてくる。
 胸を高鳴らせながらスプーンでひと口すくい、薄型の形のいい口もとへ持っていく。
「風呂上がりのジェラートは格別だな」
 紫苑さんは満足げだ。
 それにしても、浴衣姿の紫苑さんは色気がだだ漏れである。
 普段のスーツ姿もカッコいいが、こういうレアショットはあまり拝めないのでこの機会にとくと目に焼きつけておかなければ。
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