腹黒策士な弁護士が甘い王子様の仮面を被ってモブの私を誘惑してきます
「そもそも君はどうしてあの男にひとりで会いに行った? ああいう感情的で高圧的な男に正論を振り翳しても、素直に聞くわけがないだろう? 危機管理能力がなさすぎる」
逃げ場をすべて塞がれたような鋭い視線で、説教が始まってしまったではないか。
思わず口もとをすぼめながら項垂れる。
「笹倉さんは私にとってかわいい後輩で、頼られたからにはなにがなんでも自分の力でなんとかして守ってあげたいと思ったんです。結果的に空回りするだけで、鹿波さんがああいう形で間に入ってくださって解決していただくことになってしまいましたけど……」
確かに鹿波さんに言われたことは、ぐうの音もでないほどの正論だ。
でも、私だってもう子供じゃない。
社会に出てだいぶ経ったのだから、なにかの問題に直面した時にすぐに誰かに頼るのではなく、自分の力で解決できる自立した女性でありたい。
「なにがなんでも、か。どうして君はそこまで頑なに誰かに頼ることを避けるんだ?」
ふと昔の苦い記憶が蘇ってきて、自ずと下唇を噛む。
そうなのだ、トラウマはすべてはあの日に始まったのだ。
「……私には幼い頃に親が決めた許嫁がいたんです。今時、許嫁なんて流行らないですけど、私からしたらその人は白馬の王子様みたいな存在で。でも、四年ほど前に振られてしまって。その時に箱入り娘でぬくぬく育ってきた自立していない私のような女とは一緒にいたいと思わないと言われてしまいまして……」
「それで、なにもかも自分で抱え込んで問題解決をしようとした?」
まさにそれだと言わんばかりに、私は何度も首を縦に振り続ける。
逃げ場をすべて塞がれたような鋭い視線で、説教が始まってしまったではないか。
思わず口もとをすぼめながら項垂れる。
「笹倉さんは私にとってかわいい後輩で、頼られたからにはなにがなんでも自分の力でなんとかして守ってあげたいと思ったんです。結果的に空回りするだけで、鹿波さんがああいう形で間に入ってくださって解決していただくことになってしまいましたけど……」
確かに鹿波さんに言われたことは、ぐうの音もでないほどの正論だ。
でも、私だってもう子供じゃない。
社会に出てだいぶ経ったのだから、なにかの問題に直面した時にすぐに誰かに頼るのではなく、自分の力で解決できる自立した女性でありたい。
「なにがなんでも、か。どうして君はそこまで頑なに誰かに頼ることを避けるんだ?」
ふと昔の苦い記憶が蘇ってきて、自ずと下唇を噛む。
そうなのだ、トラウマはすべてはあの日に始まったのだ。
「……私には幼い頃に親が決めた許嫁がいたんです。今時、許嫁なんて流行らないですけど、私からしたらその人は白馬の王子様みたいな存在で。でも、四年ほど前に振られてしまって。その時に箱入り娘でぬくぬく育ってきた自立していない私のような女とは一緒にいたいと思わないと言われてしまいまして……」
「それで、なにもかも自分で抱え込んで問題解決をしようとした?」
まさにそれだと言わんばかりに、私は何度も首を縦に振り続ける。