腹黒策士な弁護士が甘い王子様の仮面を被ってモブの私を誘惑してきます
「いいですけど、紫苑さんって普段恋愛漫画を読むんですか?」
野菜を切っていた手を止め、萌音が不思議そうにこちらを見つめてくる。
「読まないが、新しい世界に触れてみるのもいいと思って」
もっともらしい理由を述べてみたが、本当はこの中に彼女が憧れ、理想とする世界が詰まっているのだと思うと、興味が湧いたのだ。
「ああ、確かに。紫苑さんは本当に勉強家ですね」
素直な萌音は、俺の邪な気持ちにまったく気づいていないようだ。それはこちらにとって好都合だが。
棚の中にある恋愛漫画を手に取り、再びソファーに腰を沈めてからページを捲り出した。
すると萌音のお気に入りのページに付箋が張ってあり、直筆コメントが書かかれてあって思わず笑ってしまった。
『このシーンいい! 私もいつかこんなことされてみたい』とか、『これはキュン死案件。こんなことされたら惚れちゃう!』とか。
萌音がなにを望み、どんな恋愛がしたいか非常に分かりやすい教科書みたいなものに思えてくる。
それにしても、昔の萌音は勇ましい印象だったが、大人になった彼女はかわいいものを好み、恋愛漫画に胸をときめかせていて、また新たな一面が知れて妙にうれしくなる。
時間を忘れ食い入るように漫画を読んでいると、すっかり外はオレンジ色の光に包まれていた。
野菜を切っていた手を止め、萌音が不思議そうにこちらを見つめてくる。
「読まないが、新しい世界に触れてみるのもいいと思って」
もっともらしい理由を述べてみたが、本当はこの中に彼女が憧れ、理想とする世界が詰まっているのだと思うと、興味が湧いたのだ。
「ああ、確かに。紫苑さんは本当に勉強家ですね」
素直な萌音は、俺の邪な気持ちにまったく気づいていないようだ。それはこちらにとって好都合だが。
棚の中にある恋愛漫画を手に取り、再びソファーに腰を沈めてからページを捲り出した。
すると萌音のお気に入りのページに付箋が張ってあり、直筆コメントが書かかれてあって思わず笑ってしまった。
『このシーンいい! 私もいつかこんなことされてみたい』とか、『これはキュン死案件。こんなことされたら惚れちゃう!』とか。
萌音がなにを望み、どんな恋愛がしたいか非常に分かりやすい教科書みたいなものに思えてくる。
それにしても、昔の萌音は勇ましい印象だったが、大人になった彼女はかわいいものを好み、恋愛漫画に胸をときめかせていて、また新たな一面が知れて妙にうれしくなる。
時間を忘れ食い入るように漫画を読んでいると、すっかり外はオレンジ色の光に包まれていた。