腹黒策士な弁護士が甘い王子様の仮面を被ってモブの私を誘惑してきます
「私がいろいろと勘違いしてしまって、その延長戦で私が愛読している恋愛漫画の再現をする展開になって……キ、キスしたの」
「きゃー! 激熱胸キュン展開じゃない!」
 私の肩をポンポンと叩きながら、なぜか芽衣の方が興奮している。
「キスしてどう思った?」
 キョトンとしていたらさらに質問が飛んできて、早く答えろと言わんばかりに芽衣がクイクイっと肘で腕を突っついてくる。
 キスされてどう思ったか。
 そういえば、あのとき紫苑さんにも同じことを聞かれたっけ。
そのときは『えっと……すごかったです。すごく!』などと意味不明なことを言ってしまった気がする。
 冷静になった今、考えてみると……。
「すごく胸がキュンとして……ドキドキした、かも」
「それって、彼に恋してるってことじゃない?」
 思わぬことを言われ、目を瞬かせる。
「私が紫苑さんに恋してる?」
 いや、まさか。そんなこと……。
 急に紫苑さんの顔が頭に思い浮かぶと、なぜか急激に心音が高鳴った。
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