腹黒策士な弁護士が甘い王子様の仮面を被ってモブの私を誘惑してきます
「空手のこととか、父から聞いたんですか?」
紫苑さんの顔を覗き込むように問いかけた。
「いや、子どもの頃、萌音から直接聞いたんだ」
「え? 私から聞いた?」
思わぬ返答がきて、私は睫毛を瞬かせる。
「俺が小学五年生のときだ。萬田橋の下で同級生に難癖をつけられていたら、女の子が助けてくれて。そのときに空手と護身術を習っていると聞いたんだ」
なんだか、同じような光景を私も知っているような気がする。
「あまりの彼女の勇ましさに心を奪われて、とっさに『好きです! 俺と付き合ってください』って告白したら、『私にはすでに許嫁がいるの。だからあなたの気持ちには応えられないわ。ごめんなさい』って秒で振られてさ」
クスッと笑う紫苑さんを見つめていたら、鮮明に昔の記憶が蘇ってきた。
もしかして……。
思わず口もとを両手で覆う。
「……あのときの男の子が紫苑さんだったってことですか?」
思わずそうつぶやくと、紫苑さんが「ご名答」と言って目を細めた。
こんな偶然あるのだろうか。
まるで恋愛漫画の世界線ではないか。
熱い。熱すぎる。
あまりの興奮と驚きに、ドドドッと心臓が大きく波打つ。
紫苑さんの顔を覗き込むように問いかけた。
「いや、子どもの頃、萌音から直接聞いたんだ」
「え? 私から聞いた?」
思わぬ返答がきて、私は睫毛を瞬かせる。
「俺が小学五年生のときだ。萬田橋の下で同級生に難癖をつけられていたら、女の子が助けてくれて。そのときに空手と護身術を習っていると聞いたんだ」
なんだか、同じような光景を私も知っているような気がする。
「あまりの彼女の勇ましさに心を奪われて、とっさに『好きです! 俺と付き合ってください』って告白したら、『私にはすでに許嫁がいるの。だからあなたの気持ちには応えられないわ。ごめんなさい』って秒で振られてさ」
クスッと笑う紫苑さんを見つめていたら、鮮明に昔の記憶が蘇ってきた。
もしかして……。
思わず口もとを両手で覆う。
「……あのときの男の子が紫苑さんだったってことですか?」
思わずそうつぶやくと、紫苑さんが「ご名答」と言って目を細めた。
こんな偶然あるのだろうか。
まるで恋愛漫画の世界線ではないか。
熱い。熱すぎる。
あまりの興奮と驚きに、ドドドッと心臓が大きく波打つ。