お別れしたはずなのに、トラウマCEOの淫らな求愛にカラダから蕩かされています⁉︎
「向坂~! 今、社長からブライダルイベントの詳細が届いたぞ。今回はCEOが指揮を執るらしい!」

「へえ、そうなんですか。CEOが――」


 反射的に笑顔で返しながら、一拍遅れて言葉の意味を理解して、はっと息をのむ。

 え……今、なんて言った? ブライダルイベント……? CEO……?

 差し出された書類を受け取り、視線を落とす。
 イベント実施計画書だった。そこには、コンセプトから開催概要、スケジュール、予算、イベントの全体設計が全部載ってる。

 その中の責任者欄に記された名前を見た瞬間、頬がひくりと引きつった。

 〝大道寺(だいどうじ) (はるか)

 視界が一瞬、白く滲む。

 忘れたはずの名前なのに。二度と関わらないと思っていたのに。
 胸騒ぎが、的中してしまった。

 ちょっと、待って……


「向坂?」


 気づけばすぐ近くにいた鶴岡さんが、心配そうに顔を覗き込んでいる。どうやら私は、受け取った資料を強く握りしめたまま固まっていたらしい。

 我に返り、無理やり口角を上げる。


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