お別れしたはずなのに、トラウマCEOの淫らな求愛にカラダから蕩かされています⁉︎
 さらに言えば、身長は百七十センチ近くあって、体つきはすらりとしているけれど、女性らしい曲線はほとんどない。

 一言でいえば、色気がない。
 特に、胸! 同じ血が流れているはずなのに、どうしてこんなに違うんだろうなぁ。

 母も姉も、女性にしては身長が高いのに、ふたり揃って抜群のプロポーションだ。
 容姿もスタイルも完璧なふたりの隣に立つたび、私は無意識に自分と比べてしまう。
 昔から、あまり自信が持てなかった。

 そんな性分もあって、それから過去にちょっとした出来事もあったりして……私は、華やかな格好をしたり、人目を集める場面が少し苦手だ。

 大学卒業後、父と姉から一緒に経営に携わらないかと声をかけられたけれど、私が選んだのはイベントの裏側を支える企画・プロモーション部だった。
 クライアントと意思疎通を図りながら、イベント全体の方向性を組み立て、マネジメントする部署。表に立つ仕事ではないけれど、なくてはならない裏方の要だ。

 そんなふうにして朝のルーティンをこなしていると、部長から書類を受け取った鶴岡さんが、どこか嬉しそうな顔でこちらへやってきた。


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