お別れしたはずなのに、トラウマCEOの淫らな求愛にカラダから蕩かされています⁉︎
「こ、今回はCEOが責任者なんですね。どちらにしろ、頑張らないとですね。は、はは……」

「顔、引きつってるぞ? まあそんな緊張することないって。俺がついてるからな!」


 口には出せないけれど――そんなの、無理に決まっている。


「あ、それと経済誌で見たけど、近々ニューヨークから帰国するらしいぞ。CEO自ら打ち合わせに来るかもな。女子社員たちが騒ぎそうだ」


 どこか楽しげな声を聞きながら、今度こそ意識が遠のきそうになる。

 き、帰国……? 打ち合わせ……?

 情報が一気に押し寄せて、処理が追いつかない。心臓が早鐘を打ち、ぎゅうっと痛くなる。

 ――これは……まずいことになった。


 ◇◇◇


 
 昔から交流のあった大道寺家には、三人のお子さんがいた。
 その中のひとり、長男――はる君とは、一番かかわりが深かった。


『みのり、今日も可愛いね。おいで――』


 物心ついた頃から、彼はいつも私の隣にいた。
 面倒見がよくて、カッコよくて、当たり前のように手を引いてくれて、いつも隣で見守ってくれる優しい人。

 まるで童話の王子様みたいに、完璧な人だった。

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