お別れしたはずなのに、トラウマCEOの淫らな求愛にカラダから蕩かされています⁉︎
「あ、そろそろ戻らなきゃ」
ふと、時計を見た里子が慌てたように声を上げる。
見れば、休憩時間も残りわずかだった。私も慌てて紙コップの残りを飲み干し、里子と一緒に立ち上がる。
「私も失礼します!」
「あ、向坂……!」
里子と休憩室を出ようとしたところで、呼び止められた。
振り返ると、鶴岡さんがどこか覚悟を決めたような顔でこちらを見ている。
いつになく真剣な顔だった。
その空気に何を思ったのか、里子はにやにやしながら、「おっ先に~」と言い残し、ひらひら手を振って先に出ていってしまった。
私は戸惑いながら鶴岡さんへ向き直る。やはりとても深刻そうだ。
「なんでしょうか」
もしや、仕事……? なにか、やらかしてしまった……?
「えっと、その、だな~この前も、タイミングがあれで言えなくて……」
鶴岡さんがモニョモニョ言いながら、落ち着かない様子で近づいてくる。
ほんのり赤い頬に、歯切れの悪い口調。なんだか、緊張しているように見えた。やっぱり私は何かをしてしまったのかもしれない。