お別れしたはずなのに、トラウマCEOの淫らな求愛にカラダから蕩かされています⁉︎
「統括部長が助言をなさっていた? おや……私には、自分の思い通りに進まない腹いせを、彼女にぶつけているようにしか見えませんでしたけどね?」


 穏やかながらも鋭い棘を含んだその言葉に、空気がひやりと冷えた。

 統括部長が「へ?」と間の抜けた声を漏らす。

 周囲もざわりと息を呑んだのがわかった。


「もう一度申し上げますか? 私が先ほど耳にしたのは、統括部長、あなたが個人的な嗜好で向坂さんの人選に必要以上に口を出し、進行を妨げているという話です。それに加え、人前で女性の容姿を揶揄するような発言までしていた。到底看過できるものではありません」


 統括部長の顔が強張る。

 私は小さく息を呑んだ。

 はる君……


「ご存知の通り、今回のイベントは私自身も重視しております。出来る限り打ち合わせにも参加し、向坂さんには、大道寺側の意向を共有したうえで進行を任せている。本来メンバー外であるあなたの意見を、ここまで丁寧に汲んでいたのは、彼女の配慮でしょう。――この状況で、本当に進行を妨げているのは誰なんでしょうね?」


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