お別れしたはずなのに、トラウマCEOの淫らな求愛にカラダから蕩かされています⁉︎
 はる君は私の正しい名前をはっきり口にすると、そっと私の肩に手を添えた。その温もりから、私を守ろうとする強い気持ちが伝わってきて、胸の奥が熱くなる。

 統括部長は、自分の振る舞いが、結果として大道寺CEOの意向すら妨げていたとは思っていなかったのだろう。顔からみるみる血の気が引いていく。


「ブライダル部門を統括する立場でありながら、あのような発言をするとは。あなたには審美眼も品位も欠けているようですね……? あなたの今後については、改めて検討させてもらった方がよさそうだ」


 静かな声が落ちた瞬間、統括部長は完全に言葉を失った。

 先ほどまで私を嘲笑っていた顔は、見る間に青ざめていく。

 会場には、痛いほどの沈黙だけが広がった。

 なのに……私の心は、はる君に迷惑をかけてしまって申し訳ない一方で、胸の奥が苦しいほど熱くなっていた。





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