お別れしたはずなのに、トラウマCEOの淫らな求愛にカラダから蕩かされています⁉︎
 移動は鶴岡さんとふたりだが、現地では先に到着している社内の一部制作チームと合流する予定になっている。彼らはすでに会場入りし、装飾や演出面の確認作業を進めているらしい。

 私たちはそこへ加わり、現地の担当者や運営スタッフとともに、残る実務を詰めていく段取りだった。

 ひとつひとつは小さな確認でも、積み重なれば膨大な作業量になる。やることはてんこ盛りだ。

 しかも今回は『グランツ・ハピネス、シンガポール』のリニューアルオープンを記念した、大規模なプロモーションイベントだ。失敗は許されない。
 
 ホテルに荷物を預けると、私たちはそのまま会場となるまだ解放前の、新築のブライダルエリアへ向かった。

 今回は大道寺側の配慮で、グランツ・ハピネスの客室の一部を社内の政策チーム用に提供してもらえることになっている。初めてここに泊まるという鶴岡さんは、「いや~楽しみだ」と建物を見上げながら顔を綻ばせていた。

 洗練された広大な敷地内を進むと、やがてガラス張りの美しいチャペルを中心としたブライダルエリアに到着する。

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