お別れしたはずなのに、トラウマCEOの淫らな求愛にカラダから蕩かされています⁉︎
「今日は、みのりと観劇を楽しみたいと思ってね。昔、何度か映画を見に行ったことを思い出してさ」


 以前交際していたとき、私たちは何度か映画を見に行ったことがある。その頃流行っていた題材を見て帰るようなとても健全なデートだったけれど、彼のなかにもその思い出が残っていたことがとても嬉しくなる。
 私はわくわくしながら、目的地を見つめた。


 車を地下駐車場に停め、彼の誘導でエレベーターに乗り込む。
 高級車ばかり並ぶ駐車場に少しだけ驚いたけれど、地上へ出た瞬間、そんなことを考える余裕もなくなった。
 想像以上に洗練された世界が広がっていた。

 赤い絨毯がゆるやかに奥へと続き、その先には階段と、いくつものシャンデリア下がっている。
 決して華美ではないのに、目に映るすべてがキラキラしていて、思わず足を止めてしまいそうになる。

 周囲を見渡せば、上品に着飾った女性たちと、それを自然にエスコートする男性たち。どこを切り取っても絵になりそうな光景に、私は思わず息を呑んだ。


「……すごい。なんだか、海外にきたみたい」
「ははっ、ちゃんと日本だよ。客席はこっちみたいだ。おいで」


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