お別れしたはずなのに、トラウマCEOの淫らな求愛にカラダから蕩かされています⁉︎
 よく知った人物の思わぬ情報に、ドクン、と心臓が大きく跳ねる。

 どうやら彼女たちのいる位置からは、私と鶴岡さんの姿は死角になっていて見えないらしい。自分の名前が出てきたことにも驚いたが、まさかの情報に、一瞬、頭が理解に追い付かなかった。

 ホテル事業って、はる君のこと……だよね……?

 楽しそうな会話はまだ続いた。


「まあ、あんなハイスペックなイケメンだもん。婚約者がいても不思議じゃないけどさ」
「今度グランツでブライダルイベントやるでしょ? 婚約者と一緒にモデルやらないのかな? 絶対宣伝になるよね」


 彼女たちはひとしきり盛り上がったあと、テーブル席へ移動し、別の雑談を始めていく。

 けれど、私は聞こえた言葉が頭から離れず、息を詰まらせた。

 はる君に、婚約者……?

 以前、鶴岡さんからはる君との関係を聞かれたとき、私はただの幼馴染だと誤魔化した。それなのに、今の反応では、違うと認めたも同然だ。

 隣を見ると、鶴岡さんも複雑そうな顔で私のことを見つめている。きっと、私の反応を見て気持ちを察してしまったのだろう。

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