お別れしたはずなのに、トラウマCEOの淫らな求愛にカラダから蕩かされています⁉︎
エピローグ
エピローグ


 
 それから瞬く間に月日が経ち――七カ月後、三月某日。
 ――ようやく、この日を迎えることが出来た。

 ガラス張りのターミナルには南国らしい陽光が差し込み、多くの旅行客で賑わっていた。吹き抜けの高い天井に、手入れの行き届いた緑。窓の向こうには、どこまでも鮮やかな青空が広がっている。

 もう何度も訪れた場所だというのに、今日はいつもと違って見える。
 チャンギ国際空港の到着ロビーをスーツケースを引いて歩きながら、俺は意識して口元を引き締めた。そうしなければ、嬉しさのあまり今すぐにでも顔が緩んでしまいそうだったからだ。


「……まさか、またここで、はる君と挙式をするなんてね」


 すぐ隣を歩く、愛しい婚約者――みのりが、眩しそうに目を細めて小さく声を上げる。


「はは、やっとだね」
「一緒に住んでるのに〝やっと〟って」


 困ったように笑う彼女を見ているだけで、いよいよ締まりのない顔になっていく。周囲から見れば、そうとうニヤついたまずい男に映っているだろう。
 だが、許して欲しい。そのくらい、俺にとってこの瞬間は待ちわびたものだったんだ。

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