お別れしたはずなのに、トラウマCEOの淫らな求愛にカラダから蕩かされています⁉︎
 ……不覚にも、六年ぶりのその笑顔に魅入ってしまった。


「いや、そうじゃなくて……っ」
「……悪いけど、婚活なんて許さないから」


 はる君は私の混乱を理解不能なその一言でねじ伏せると、くるりと優梨ちゃんに背を向け歩き出してしまう。

 え、え、ちょっと……!?


「ここじゃ、ゆっくり話せないよね。部屋を取っているから、移動しよっか。みのりとは、話したいことがいっぱいあるんだ」


 へ、部屋――!?

 はる君は私の言葉に聞く耳を持たずに、私を抱いたままその場をあとにしてしまった。
 ゆっくり話すとか、部屋とか、そもそもどうして日本にいるの? とか私の方こそ聞きたいことが山ほどあったが――


「ゆ、ゆゆゆゆ、優梨ちゃん――!」



 助けを求めるように情けない声を上げて振り向いたけれど、優梨ちゃんは両手を合わせ、苦笑しながら私たちを見送っていたのだった。

 ど、どうして、こうなった……!?



 ◇◇◇
 


 ホテルのロータリーには、すでに一台のタクシーが待機していた。
 抵抗する暇もないまま後部座席に座らされ、続いて彼が乗り込んできてドアが閉まる。
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