お別れしたはずなのに、トラウマCEOの淫らな求愛にカラダから蕩かされています⁉︎
 六年前。私が彼に迫ったときも、はる君は同じような表情をしていた。口調は柔らかで優しかったけれど、いつもの穏やかなはる君からは考えられないものだった。
 
 あのころは困惑して、彼が本心を隠していたせいだと考えたけれど……今ならわかる。
 
 もしかして、あれは――

「あっ……!」

 
 感度が高いところを愛され、思わず情けない声が漏れる。
 
 とはいえ、今はそんなことを考えている場合ではない。
 
 なんだか、このまま食べられそうな勢いでは……?
 
 抵抗はあるけれど、すべてを晒したら、目を覚まして去っていくと思っていた。
 なのに、目の前のはる君は、一層激しく欲情したみたいに、夢中で私に触れている。
 

「——っ、な、なんで……逃げ、ないの……っ」

 
 真面目で誠実なはる君の豹変ぶりに困惑しながらも、触れられるたびに体が応してしまって頭が追いつかない。けれども、その行動に心のどこかで安堵している自分もいて……もう何が何だか分からなくなったまま、声を上げていた。

 
「逃げる?」

 
 はる君が、ふと愛撫の手を止めて、不思議そうに私を見つめる。
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