お別れしたはずなのに、トラウマCEOの淫らな求愛にカラダから蕩かされています⁉︎
 入社して二年。仕事や職場の環境にも慣れてきた。父の言う通り、大道寺グループのイベントの規模はとても大きいし、経営に携わる気はないが一応社長令嬢として今後もこの会社を守っていきたい私にとって経験は大切だ。


「みのりなら大丈夫だよ。部長と鶴岡には俺からも話しておくから。情報が届いたらすぐに知らせるよ」


 父の配慮に「ありがとう」と笑顔でお礼を言って、自分の所属する企画・プロモーション部へ向かった。
 もうずいぶん昔になるあの日のことを思い出しそうになり、慌ててぷるぷると首を横に振って考えを留めた。

 ――だめだめ! もう思い出さないって決めたじゃない。

 
「おはよう、向坂、社長からの話どうだった?」


 挨拶しながら企画・プロモーション部の扉をくぐり席に着くと、隣の席の主任の鶴岡(つるおか)さんが気にかけてくれた。

 精悍な顔立ちで仕事においても頼りがいのある彼は、入社当時から私の教育係だ。面倒見が良く親しみのある性格で、教育を終えたあとも二年目の私を常々気にかけてくれる。
 昨日、父のもとに立ち寄ってから出社すると言ったのを覚えてくれたのだろう。


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