お別れしたはずなのに、トラウマCEOの淫らな求愛にカラダから蕩かされています⁉︎
 別れてからのみのりの情報が入ったのは、留学していたらしい彼女が帰国したあとだった。実家で顔を合わせた姉さんが、それとなく教えてくれた。みのりとの破局は伝えていなかったが、彼女が突然音信不通になったことや俺の様子を見ていれば、嫌でも察しただろう。何より、みのりから聞いているかもしれない。

 その後は、陵介さんの会社に入り、家業に尽力していると聞いている。経営などの表舞台ではなく、裏方を選ぶあたり、彼女らしいと思ったし、相変わらず慎ましい姿が愛おしいと思った。

 ……だが、会いに行く勇気はなかった。

 もう、あれから年数も経った。彼女には新しい恋人がいるかもしれない。何より、俺の姿を見たら、また逃げ出すかも知れない。彼女を困らせるくらいなら、いっそこのまま、二度と関わらない方がいい……そう思っていたはずなのに。

 けれど、この瞬間、必死に抑え込んできた想いが、音を立てて決壊するのを感じた。

 たった一瞬、姿を見ただけで、こんなにも心を揺さぶられるのに……忘れられるはずがなかったのだ。


 ――もう一度、会いたい。会って、やり直したい。
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