お別れしたはずなのに、トラウマCEOの淫らな求愛にカラダから蕩かされています⁉︎
 向坂家の次女として生まれた私は、比較的裕福な環境で不自由なく育ってきたと思う。会社を経営する父と、その父と仲睦まじい人気美容部員の母。そして、優秀で優しく、いつも私を可愛がってくれる姉のみさとちゃん。

 そんな向坂家の長女であるみさとちゃんは、昔から経営に興味を持ち、父の傍で携わっている。
 三歳しか違わないのに、ひときわ頭が良くて、自然と人を惹きつける人だ。

 容姿も、人気の美容部員だった母に驚くほどよく似ている。女性らしいスタイルに、華やかで品のある美貌。仕事もできて、人望もあって……誰がどう見ても、お嬢様を絵に描いたような人だ。

 ……それに比べて、私は。

 書類からふと顔を上げ、デスク脇の窓ガラスに映る自分を見つめる。

 化粧映えのしない素朴な顔立ち。前下がりに切りそろえたシンプルなボブヘア。
 唯一母に似ていると言われる大きな目は、平凡顔についていると、母のように魅力的とは思えない。こじんまりとした鼻と口が、全体をおとなしくまとめているのだろう。

 父も母も綺麗な顔立ちなのに、いったい私は誰に似たんだろう。
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