お別れしたはずなのに、トラウマCEOの淫らな求愛にカラダから蕩かされています⁉︎
「お疲れ様です」


 里子とふたりで挨拶する。

 同期でもあるおふたりは午前中のミーティングの続きを、昼食をはさみながら詰めていたらしい。話し合いの流れから、会場周りの確認も含めて、これから実地で動く予定だと言う。
 それを聞いた私は、なんとなくこのあとの展開を悟って、思わず背筋を伸ばした。


「ちょうどいいところで会ったな。向坂、午後から少し時間はあるか?」


 そのやり取りを、里子がにやにやと眺めているのが視界の端に入った。



 ◇◇◇



 
 そんなわけで――午後二時。急遽、私は鶴岡さんとふたりで外出するになった。
 現場関係の仕事は、企画プロモーション部の仕事でもある。

 里子は何だか意味深に「鶴岡さんとお仕事頑、張ってね」なんて語尾にハートをつけて言っていたけれど、忙しいのは色々と考えなくて済むからありがたいことだ。

 私は鶴岡さんの隣で、目の前にどどーんと聳える都内グランツ・ハピネスを見上げていた。


「向坂、いきなり連れ出して悪かったな」

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