お別れしたはずなのに、トラウマCEOの淫らな求愛にカラダから蕩かされています⁉︎
 ?行かない?と一言連絡を入れることだってできるはずのに、色々考えるとそれも出来ず、ここまで来てしまった。そして、なんでこんな間際になって思い出してしまうのか分からない。

 このまま直帰すれば、はる君と顔を合わせなくてホッとするはずなのに………ここにきて彼の言葉が過ってしまうのは何故だろう。

 もう、六年前のような、あんな思いをするのは嫌なのに――


「今日はこのまま帰ろうと思います!」


 私は沸き起こる色んな気持ちに気づかないふりして、鶴岡さんに笑顔で告げた。

 このまま帰れば、今度こそ、はる君だって、いい加減目が覚めるに決まっている。
 そんな私を、鶴岡さんがずっと見つめていたことには気づかなかった。


「そうか。なら、このあと、もしよかったら――」

「――お疲れさま、みのり」


 だけど、決断した瞬間だった。
 何かを言いかけた鶴岡さんの声に重なって、たった今頭の中に響いていたその声が飛んできた。


「え……」


 思わず驚きが口からこぼれて、声の方を見つめてしまう。頭が、真っ白になってしまった。

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