廃屋の転生幼女は冷酷宰相の愛娘になりました 〜魔力ゼロだったけど、公爵家でチートが開花しました~
 ライラが公爵家に来てわかったことだが、使用人たちはその技術も人柄も、伯爵家とは雲泥の差である。こんなに至れり尽くせりでいいのかとライラは毎日おっかなびっくりだ。
 ただ少々、みんなが親切すぎて心配な気もするのだが……。それも主人の娘、しかも幼女に対してだからそういう態度になるのだろうとライラは思うことにしている。
 ちなみにフレデリカの手紙一通で納得するなんて、公爵家としてそんな単純でいいのか?と幼いライラは思ったわけだが、聞けば両親は恋愛結婚らしい。
 その際フレデリカが実家のことを常に気にしていたから、和解できたならば良かったとみんな思ってしまったんだそうだ。
 なんと善良なことか! そうライラは思ったが、自身があの家で虐げられなかったら同じように思ったかもしれないと、それ以上は突っ込まなかった。
 しかし、それとはまた別の問題があるのだ。
 そう、肝心の父親――アルフレッドがまったくもって、顔を見せないことである。
(会ったことのない父親にどう接していいか私もわかってないけど、あっちもそうみたいだし……これってどうするのがベストなんだろう)
 ライラが生まれる前に出征した父親は、無事だと思っていた妻子がこんな目に遭っていてどれほど驚いたことだろうか。
 ライラは伯爵家で虐げられた記憶ばかりしかないが、メイドたちがどれほど両親が仲睦まじかったかを教えてくれたことを考えればきっと父にとってはとても辛いに違いない。
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