夜風にさらわれたお姫様
あとがき
作品の紹介
『夜風にさらわれたお姫様』を最後まで読んでくださり、本当にありがとうございます。
本作は、“表の世界”で生きてきた普通の女の子・姫野榴愛が、夜坂街という裏社会が潜む街で、夜坂街No.1組織チーム『白鴉組』若頭・白城煌夜と出会うところから始まる、裏社会×溺愛ラブストーリーです。
夜になると“裏の人間”が動き出す街。
危険な抗争。
組織同士の戦い。
その中で、榴愛は少しずつ“こっちの世界”へ巻き込まれていきます。
ですが、この作品で描きたかったのは“怖さ”だけではありません。
仲間たちとの温かな時間。
笑い合う日常。
好きな人が隣にいてくれる安心感。
そして、「守りたい」「離したくない」と思える存在がいる幸せ。
そういった“愛される居場所”をテーマの一つとして描きました。
白鴉組は裏社会の組織ですが、ただ怖いだけではなく、家族のような温かさもある場所として描いています。
蒼空のように騒がしい組員。
依吹のように冷静な支え役。
心桜のように明るく頼れる親友。
燈香たちの優しさ。
そして何より、榴愛だけには甘くなる煌夜。
普段は冷静でチェス型思考の若頭なのに、榴愛が絡むと独占欲全開になるギャップを楽しんでいただけていたら嬉しいです。
また、本作では“氿時の鐘”や“月夜の牙戦”など、夜坂街ならではの独自用語や世界観にも力を入れました。
昼と夜で表情を変える街。
表の人間と裏の人間。
その境界線の曖昧さも、この作品の魅力の一つだと思っています。
恋愛、抗争、溺愛、仲間、危険な世界――。
たくさんの要素を詰め込んだ作品ですが、少しでも皆さまの心へ残ってくれていたら幸せです。